概要
特別で、かけがえのない、数え切れないほどの三周年
夕方。家のキッチン。
わたしのかわいい後輩が、料理をしている。
「ところで君。今日が何の日か知っているかい?」
「なんですか急に。ちょっと、あの、刃物使ってるんで離れててもらえます?」
「オイオイ冷たいじゃないか! どうしたんだい、ホラ、答えてくれたまえよ」
「知りませんって。えーと、あれでしょ? プリンの日」
「違うよ」
「じゃあ承平天慶の乱の日」
「なにそれ」
「知らないんですか? 平将門が討ち死にした合戦ですよ」
「うん多分そうだけどそうじゃない」
「えー? じゃあ、サラ・ジェシカ・パーカーの誕生日」
「なんなんだ君は、人間Wikipediaか君は! 違うよ、君とわたしにとって、とても大切な日だよ!」
――台詞だけで紡ぐ、三周年のお話。
【二人ぼっちの文芸部シリーズ 番外編】
わたしのかわいい後輩が、料理をしている。
「ところで君。今日が何の日か知っているかい?」
「なんですか急に。ちょっと、あの、刃物使ってるんで離れててもらえます?」
「オイオイ冷たいじゃないか! どうしたんだい、ホラ、答えてくれたまえよ」
「知りませんって。えーと、あれでしょ? プリンの日」
「違うよ」
「じゃあ承平天慶の乱の日」
「なにそれ」
「知らないんですか? 平将門が討ち死にした合戦ですよ」
「うん多分そうだけどそうじゃない」
「えー? じゃあ、サラ・ジェシカ・パーカーの誕生日」
「なんなんだ君は、人間Wikipediaか君は! 違うよ、君とわたしにとって、とても大切な日だよ!」
――台詞だけで紡ぐ、三周年のお話。
【二人ぼっちの文芸部シリーズ 番外編】