KACより生まれし不朽の名作🌟

 これは私の推測なのですが、この『今日に捨てていく』の元となったKAC版で、最初に紗菜子ちゃんと忍くんが描かれた当初、完全な一発ネタ用のキャラクターだったのではないでしょうか。
 お題をクリアするためだけに生みだされ、あとは消え去るだけの儚い命。
 それが、どこをどう間違えたのか、焦らしクイーン野々ちえ女王陛下の基盤を揺るぎないモノにする、代表作に育ってしまいました。えらいこっちゃ💦
 話の大筋は単純にして明快。どう見ても両想いのふたりの男女が、どこをどう間違えたのか、すれ違って10年以上。
 それが収まるべきところに収まるという話なのですが、その歩みの遅いこと遅いこと🐢 そんなに遅いとお昼寝してたライバルが起きて、先にゴールされてしまいます🐰
 その焦れ焦れもだもだな展開は、ふたりの周りのキャラクターや読者ばかりか、作者様まで悶えさせてしまいます。はよ、くっつけー!
 トリック不明の密室殺人も、夢の中ばかりか現実や自らの記憶さえもあてにならない謎めいた展開もありません。
 主人公が感じた謎は、主人公自らが記憶を遡って解明してしまいます。
 そもそも、この物語、ゴール地点は早い段階から見えているのです。一直線で迷いようがない。にも関わらず、迷う主人公たち。なんでだー!
 このような謎なき話を、読者の興味を喪失させることなく描ききってしまう力量。焦らしクイーンの称号は伊達ではありません👸

 その物語に次世代の主人公たちが誕生しました。ふたりがくっつくのか、別々の道を歩むのかは不明ですが、その新たな物語が描かれるのを楽しみにしています。
 取り敢えず、これは耳にタコとかイカとかエビとかホタテができるまで、言い聞かせておかないといけません!
「緊急時、人に助けを求めるときは、『火事だ〜っ!』と叫ぶんだぞ!」

 野々ちえ女王陛下様、完結おめでとうございます&お疲れさまでした♡

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