あとがき

あとがき

 この度は、拙作「言うは難くも花と咲く」を読んで頂きありがとうございます。今回は普段の私のけもフレ創作とは趣向を変え、「オリジナルキャスト」の物語ではなく、アニメ「けものフレンズ2」の物語の追体験をする、キャラもの二次創作の話になっています。


 ……実を言うと(というより、アニメをリアルタイムに追っている方にとっては、ある程度察してしまうこととは思いますが)、この物語を書いた動機は、実際あまりポジティブな物ではありません。ネット上における「けものフレンズ2」は、その表現についての評価が割れ、そこにかこつけて炎上遊戯に利用される玩具になってしまっている面があります。それが第9話の「悲しい話」とリンクして……、とにかく阿鼻叫喚の様でした……。

 反面で私自身も第9話はつらく、主人公のキュルルちゃんに対して抱いていた好感に揺らぎの芽生える話にも感じていました。……とは言え、なんだかんだそこは九週間も旅を共にした身、彼(?)がどういったことを考えて、この話のような行動をとったのか、その真意を知りたいと、前後の情報を洗って、私なりの結論を出しました。それがこれです。

 

「9話キュルルちゃん振り返り」

(https://twitter.com/i/moments/1106907368414011393)


 翌週の物語を見た限り「当たらずとも遠からず」と言う体感でした。キュルルちゃんは、物語を通して自尊心を獲得し、軽いノリや小憎らしい生意気さも垣間見せる子供らしい子であり、同時に「弱く」優しい子でもあります。自分が弱いからこそ、他人の弱さを赦し、寄り添える。自分の悲しみや悔しさを押し殺して。それは叡智の「強さ」を持って弱者を救う、かばんちゃんの優しさとは対照的な性質と言えるでしょう。そして、その優しさが、彼女の強みの「遊び」が、救う事のできなかった存在……それがイエイヌちゃんです。


 そして、第10話においてキュルルちゃんは、それまでに持っていた「不安」とはまた別の、大きな試練を与えられました。私も「そこまでやるか…?」と思ってしまうそれは、キュルルちゃんの獲得したアイデンティティを根幹から揺るがしかねないものです。彼女のささやかな優しさが、これからパークを巻き込み何を引き起こすのか、カラカルやイエイヌちゃんは、果たして傷ついたキュルルちゃんにどういったアプローチをとるのか……気付けば、とても楽しみにアレコレ先の事を考える自分に気付き、改めて私は「けものフレンズ2」が好きなんだなぁと実感しました。


 残すところ、あと2週……がんばれ「けものフレンズ2」。

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【短編】言うは難くも花と咲く CarasOhmi @carasohmi

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