避けられなくとも暖かな死

事故により逃れられない死の運命を背負わされた人たちが、閉鎖されたコミュニティで生きていく...そんなお話です。

主要な人物たちの暗い過去、生き様、そして最期が卓越した文章力で描かれています。特に物語後半は前半の描写の積み重ねも相まってとんでもない爆発力を有しています。

自分は「登場人物にとっては幸せでも、読み手の解釈によってはバッドエンド」という意味でのメリーバッドエンドが少し苦手な人間ですが、「一緒に幸せに生き続けてくれ〜〜」という気持ちと同じくらい「よかったね...」という穏やかな気持ちが大きかったので、「ちょっと設定がつらいかも」という人も1度読んでみてはいかがでしょうか。

エピローグやあとがきを何度も読んで思い出し泣きしてしまいました。
作者様の他作品も楽しませていただきます。

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