おまけ

能力者名鑑と元ネタ紹介 第二部編

久城蓮

『ライト・マイ・ファイヤ』

属性――『陽』

能力――『発火』


・全身を起点に炎を噴き出す能力。

 発火能力者は何故火傷を負わないのか、という疑念については、20XX年発表された京東大学の論文に詳しい。

 能力者である蓮は四肢から継続的に発火することで空中飛行を実現させている。容易く行っているように見えるが、姿勢制御の観点から見ると、これはかなり高度な技術である。


・『Light My Fire』

 毎度おなじみ、スティービー・ワンダーのシングルから。

 この英語を『ハートに火をつけて』と訳した人は天才だと思う。

 このタイトルで作者がもう一つ思い出すのは、『灼眼のシャナⅢ』のOP。当時ニコニコ動画でこれを見ていたときには、よく弾幕を撃ち込んで遊んでいた。

 しゃああああああああああああ!!!




栗原響

『ブロウィン・イン・ザ・ウィンド』

属性――『空』

能力――『空力操作』


・空気中の分子を操る能力。

 効果範囲はかなり広く、学校全域を容易く覆うほど。

 響は単純に風を起こすだけでなく、使い方を四つに分け、それぞれに名前を付けている。すなわち、『縁風えにしかぜ』『勇風いさみかぜ』『惑風まどいかぜ』『暦風こよみかぜ』である。詳細不明。


・『Blowin` in the Wind』

 ノーベル文学賞を受賞した初めてのミュージシャン、ボブ・ディランのシングルから。

 作者の中での響のイメージにクリティカルヒット。

 そう。答えはいつだって、風の中で吹かれてる。




 如月綾香

『スクール・オブ・ロック』

属性――『山』

能力――『文房具の質量操作』


・綾香が文房具と認識したものの大きさを自由に変化させる能力。

 変化させるのは一度につき一つまで。ただし、そのサイズに制限はない。


・『School of Rock』

 リチャード・リンクレイター監督のコメディ映画。

 日本人が作ったら主演は間違いなく阿部サダヲだと思う。

 今年の春(2019年4月)から、Eテレにてテレビドラマ版が放送中!




荻堂健司(柄シャツの男)

『マン・イン・ブラウン・スーツ』

属性――『山』

能力――『土石傀儡』


・学校のグラウンドの土から傀儡を召喚する能力。

 土ならばなんでもいいわけではないため制限はあるが、最大出力時には四メートル程の巨人を召喚することもできる。


・『The Man in the Brown Suit』

 ミステリの女王、アガサ・クリスティの長編小説。

 当然ミステリ要素はあるものの、冒険小説としての側面が強い。魅力的な女主人公が印象的。アニメ映画にしても面白そう。




 球磨川茂樹(灰色パーカーの男)

『ヘットゥ・ザ・スカイ』

属性――『肉』

能力――『毛髪増殖』


・自身の頭髪を別の場所に植え付け、増殖させる能力。

 本数、長さ、太さ、硬さまで自在に操れるが。必ず自分の体以外の場所に植え付ける必要がある。


・『Head to the Sky』

 アフリカ系アメリカ人によるファンク・バンド、アース・ウィンド・アンド・ファイアーのシングルから。

 この場合の“Head”は後ろの“to”とセットで“~に向かって”という意味になるのだろうけど、怒髪衝天【head to the sky】ってルビにすると、なんかカッコよくないですか?

 



油井毅(モスグリーンのパーカーの男)

『ザウ・アーザ・マン』

属性――『霊』

能力――『精神憑依』


・物体に自身の精神を憑依させ、操る能力。

 他人の能力に憑りつくことで、それを自分の体のように動かし操ることもできる。ただし、憑依中の自分の体は全くの無防備になる。


・『Thou Art the Man』

 ミステリ小説の開祖、エドガー・アラン・ポーの小説から。

 邦訳は『お前が犯人だ』。今でこそ色んな場所で目にする機会の増えたこのセリフ、最初に言ったのが(自主規制)だと知ってる人、どれくらいいるのだろう……。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

中学生戦記 lager @lager

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ