第18話 土曜日 その5(電車内その2)

同じく電車内 (なぜか違う車両に乗り込んでます)


伊香牛いかうし 御崎みさき(以下 伊と書きます)「ねえ、ぴりかー」

赤井川あかいがわ 美利河ぴりか(以下 姉と書きます)「ん?なあに?」

伊「美流渡みると君って、学校内にいる時はほとんど和寒わっさむ君とセットになっているように

  思えるんだけど、実際のところはどうなのかなあ」

姉「あー、そう言えばそうね。たしか小学校1、2年生は同じクラスだったけど3

  年生から6年生までは別クラス。でも中学は3年間同じクラスで、今回も同じ

  特進科で3年間同じクラス確定だから、6年間同じクラスって事になるわね。

  しかも中学の時から美流渡と和寒君はだいたい一緒にいるわね」

伊「結構チャラ男クンのように見えるけど、本当のところはどうなのかねえ」

姉「あんたさあ、まさかと思うけど和寒君が気になるの?」

伊「はあ?冗談じゃあないわよ。あの子がいつも一緒にいると美流渡君に寄ってく

  る女の子が躊躇しないかなあって思っただけよ」

姉「どういう事?」

伊「あれ?美利河は知らないの?」

姉「何の事?」

伊「美流渡君はねえ、2年生だけでなく3年生でも超がつく程の人気があるのよ」

姉「はあ!?」

伊「あんたの弟は小学生みたいな顔をしてるし、それに男子なのに女子と背の高さ

  があまり変わらないでしょ?だから『守ってあげないと壊れてしまいそう』と

  でも言うべきか、とにかく母性本能をくすぐるような存在だし、しかも今年の首席

  入学者だから、彼氏がいない上級生、ううん、彼氏がいる人から見ても超優良

  物件以外の何者でもないのよ」

姉「マジ!?」

伊「1年生の間でも結構人気があるみたいよ」

姉「それもマジな話なの?」

伊「まあ、あたしは美利河の性格を知ってるからねー。あんたの弟でなかったら、

  あたしの彼氏にしたいくらいなのは事実よ」

姉「わたしが姉だと付き合いにくいって事なの?」

伊「それもあるけどさあ、美利河もいい加減に自覚しなさいよお」

姉「何を?」

伊「あんたさあ、弟に構い過ぎー」

姉「どこがなの?別に変じゃあないでしょ?」

伊「はあああ・・・ダメだこりゃあ」

姉「何がダメなの?」

伊「あんたが弟離れしないとあたしが困るのよ!」

姉「????? (・・?」

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キラキラ姉弟は今日も輝く(?) 黒猫ポチ @kuroneko-pochi

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