サンタクロースのばか。

おわり。

あぁ、もう時間切れみたい。

まだ君と話していたかったな。

僕の後ろから刑務官さんの視線が痛いんだな。

僕には分かるんだよ。

僕がここにいる理由はね、彼女に酷い事をした二人組の片割れを殺しちゃったからなんだ。

彼女が死んだ日から僕の記憶は曖昧なんだよ。

ほとんど覚えてないって言った方がいいかも。

どうやって片割れを見つけたのか、とかさ、どうやって殺したのか、その他諸々覚えてないんだな。

気づいたら僕はここにいて、長い刑期を貰ってさ。

でもさ、その二人組はね、彼女に酷い事したのにすぐ釈放されたみたいなんだ。

不思議だよね。

でもね、幸運なことにね、もう片方の人がまた捕まってここに来てるんだ。

僕って恵まれてるよ。ほんとに。

だって彼は僕と同じ部屋になったんだから。

もう行かないと。

最後まで聞いてくれて有り難う。

また話が聞きたかったらここに来てよ。

僕はずっとここにいるからさ。