第4話スキル検証

さて、父さんも母さんもいなくなったことだし、スキルの確認でもしようかね。たしかまだ、魔力感知と剣術、全属性魔法を見ていないんだっけ?

ということで鑑定発動!


魔力感知1…体内や、周囲の魔力を感知することができる。任意で、常時発動可能。(転生特典として、以下略)


剣術1…剣の扱いが上手くなる(転生特典として、以下略)


全属性魔法1…魔力を使用して、全属性(火、水、風、土、光、闇、氷)の魔法が使えるようになる。しかし、上位スキルの魔法は使えない。(転生特典として、以下略)


うん、まあ想像通りのスキルだね。テンプレだし、でも全属性魔法で、上位スキルの魔法は、使えないのか。父さんの火炎とか、母さんの氷結とか使ってみたかったんだけどな、残念だ。まあでも、魔法が使えるだけましか。

よし、とりあえずスキルを使っていこう。剣術はまだできないからとりあえず魔力感知だな。


魔力感知発動!


そうイメージした瞬間、隣の部屋から二つ強い反応があった。父さんと母さんがいる部屋だ。今もまだ、説教が続いているようで、時々母さんの怒鳴り声が聞こえてくる。確か二人とも魔力が高かったから魔力感知に引っかかったのだろう。そして自分からもほんの少しだが魔力を感じる。少しだけ体内に意識を向けてみると、お腹のあたりにもやもやとした何かが感じられた。多分これが魔力だろう。


魔力を感じられたところで、次は、魔法を使ってみよう。う~ん詠唱とか呪文がいるのだろうか、それともイメージだけで発動するのか。ラノベだったら大体どっちかなのだが、どっちなんだろうか?でも、詠唱短縮っていうスキルがある分、詠唱が必要な可能性が高い。だが、自分としては、イメージだけのほうがありがたいのだ。だって、今は0歳になったが精神年齢はもうとっくに40歳なのだ。詠唱とか精神的にきつい。元中二病という黒歴史がある俺は特に。


まあそれはともかく、今は魔法だ。詠唱とか呪文とかがあったとしても、今は全くわからんし、とりあえずダメもとでイメージでやってみようと思う。とりあえず室内で火は危ないから水をイメージしよう。イメージするのは異世界もの定番のウォーターボール、まあ、ただの水の玉だ。自分の目の前に水の玉が出てくるのをイメージしてみる。だが、いつまでたっても水の玉は出てこない。


やはり詠唱や呪文が必要なのだろうか?それともイメージだけじゃダメなのか?確か魔法を使うときには、魔力を使用するって鑑定の説明にあったな。そう言えば今、俺は魔力を使ったのだろうか?ステータスを確認してみる。すると、魔力はまだ100のままだった。ということは、俺はまだ、魔力を使っていないということである。もしかして、魔法を使うには、魔力を変化させるイメージが必要なのでは?


そう考えた俺はさっそく試してみる。まず、魔力感知によって感じられる体内の魔力を手のひらに移動させるイメージをした。手のひらに移動させるのは自分の中で魔法は手のひらから発動させるイメージが強いからだ。すると、体内の魔力がどんどん手のひらに集まってきた。よし、第一段階は成功だ。次は、こぶしサイズの水の玉が手のひらから生成され、少し、前に飛んでいくイメージをする。すると、手のひらから魔力が外に出ていき、一瞬で水に変化し手のひらから放たれた。


放たれた水の玉は、少しだけ天井に向かって飛んでいき、すぐにベットの上に落ちた。やった、成功だ!自分にも魔法が使えたぞ!と心の中ではしゃいでいると、足に冷たい何かがふれ、少し驚き、そして気付いた。ベットを濡らしてしまったことに。しかもちょうど太もも辺りから濡れていくので外から見たら完全にお漏らしだ。しかも、おむつをしっかりはかされているため、これを見た人はまぁ、大洪水だと思うのだろう。やばい、超恥ずかしい。しかもベットが濡れたせいですごく気持ち悪い。


でも自分ではどうしようもない。そのため、とりあえず放置してスキルの実験を続けることにした。まず、いま使った魔力の量だ。そう思ってステータスを開いてみる。すると、魔力が100から90に変化していた。さらに、上位スキル枠ができており、そこに無詠唱というスキルも増えていた。


無詠唱1…魔法を無詠唱で発動することができる。レベルが上がるごとに魔法の発動スピードが上がる。


スキルが増えていたのは予想外だったが、魔力の消費量は大方予想通りだ。じゃあ最後にレアスキルのギアチェンジでも使ってみますかね。女神様のレアスキルは、どんなチートスキルなのだか?楽しみだ。そんじゃとりあえず、ギアチェンジ発動!!



あれ?何も起こらねえ。なんでだ?あぁ、「ギア2」と念じないとダメなやつなのか?よし、物は試しだ。ギア2!


そう念じた瞬間急に体が重くなった。体を動かそうとしても全然動かない。嘘だろ?負担や抵抗が増すって言ってたがちょっと大きすぎませんかね?この抵抗に比例した威力だったらむやみに使っていいもんじゃねえな。あれ、このスキル実は全然使えないんじゃね?


いや待て。まだ魔法を使ってない。もしかしたら魔法に使うようのスキルなのかも。そう思いさっきは出来た、ウォーターボールを使ってみる。まず、手のひらに魔力を集中させてって、ムズイ!さっきよりも格段に魔力が動かしにくくなっている。でも、なんとか魔力を手のひらに移動させれた。あとは、ウォーターボールをイメージするだけだ。さっきみたいに手のひらから水の玉が飛び出すイメージをする。すると、手のひらからものすごい勢いで魔力が外に出ていく。ってちょっと待って。これ以上魔力が出ないって。て、まだ魔力足りないのかよ。あ、なんかふらふらしてきた。ステータスをのぞいてみると魔力が0になっている。


あぁ、どんどん目の前がくらくなっていく。魔力が0になったら死ぬとかないよね。と心配しながら、俺の意識は闇に落ちていった。

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強制的に転生させられたので死なない程度に強くなることにした~レアスキルでいつの間にか最強に~ 吉田和也 @kiketsu

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