第4話「米計画(ライスプロジェクト) ~ライス兄弟の野望~ 後編」

「いったい……」

 呆気に取られたカーリーの声が上がった。

「いったいお前たちは何をしているのだ!」

 小屋の中はおにぎりの山ができていた。

「あっ兄さん!」

 嬉しそうな笑顔で迎える弟であった。

 ハッシュドとフィレネーはご飯粒だらけになっておにぎり制作の真っ最中だったのだ。

「まぁ───たくさん作ったわねぇ」

 カーリーの横をすり抜けて小屋に入ったサフランは、おにぎりの山からひとつ手に取りおもむろにかぶりついた。

「あら、いけるじゃない」

「あ、それ私が作りました」

 少し頬を染めてフィレネーが言った。

「さすが食堂の娘ね。私にも手ほどきしてほしいくらいだわ」

 サフランは愛想よく微笑むともう一つおにぎりを食べた。

「…………」

 その傍ら、すでにチャー・ハンは黙ったままもくもくとおにぎりを食べている。

「そんなにおいしいか?」

 すると今度は大きな図体をしたガーリックがニタニタしながらおにぎりの山に近づいてきた。

「ガーリックも食べてごらんよ、ほんとにおいしくできたんだよ」

 ハッシュドがひとつ取って大男に渡す。

 そこへ兄カーリーの怒鳴り声が───

「ハッシュド!」

「はっはいっ!」

 ハッシュドは身を縮ませた。

 怒髪天をつくかのごとく怒りの声を張り上げる兄に恐れをなしたのだ。

 だが、反省ポーズの弟を見ても兄の怒りはおさまらない。

 そして、さらに怒声は続く。

「お前は人質を何だと思っているのだ。縄などといて、逃げだしたらどうするっ!」

「逃げたりなどしませんっ!」

「なにっ?」

 フィレネーの声に、今度はカーリーの方がびっくりした。

「逃げないとハッシュドに誓いました」

 目を見張るカーリーに、フィレネーはきっぱりと言い切る。

「なんだと? そんなことを信じられるものか!」

「信じられるものだってあるんですっ!」

「!」

 カーリーはさらに驚いてフィレネーの目を見つめた。

 彼女の目は真剣だった。

「……………」

 さすがのカーリーもその気迫にたじたじとしてしまい、二の句が継げないようだ。

 そんな時───

「カーリー様!」

 外にいたバターの大声が上がった。

「どうしたっ!」

 カーリーの行動は敏捷だった。

 あっというまに小屋の外に飛び出す。

「ああっ!」

「やあ、カーリーくん」

 そこにはいかにも尊大な態度で立ちはだかり、カーリーを脳天気な声で迎えるジュリーがいた。

 麦畑の麦の穂をバックに腕を組み、傍らに例の黒の種族ムスターファを従えている。

 そして、命令することに慣れ親しむ者の威厳さをこれでもかと誇示していた。

「何をしにきた!」

 突然のことに戸惑いを隠せないカーリーであった。

 だが、すぐに何のためにここで待っていたのかを思い出し叫んだ。

「色よい返事を持ってきたのかっ?」

 ずずいと乗り出す。

 だが、ジュリーは黙ったまま、カーリーに向かって歩きだした。

「?」

 カーリーは訝しそうに眉を寄せた。

 見ればジュリーは何も武器らしきものは携えていないようだ。

 そして、主人を護るはずの黒の種族も控えたまま動く気配もない。

(いったい何しにきたんだ、この男)

 不審に思ったカーリーではあるが、じっと自分を見つめてどんどん近づいてくる男に視線を注ぐ。

 殺気は感じられない。派手な金髪が日の光に輝いているばかりだ。

(む……)

 カーリーは微かに頭を振った。

 不覚にも一瞬美しいとさえ思ってしまった彼であった。

 その頃になって小屋の中にいたサフラン、ガーリックがおもてに出てきた。

 ハッシュドもフィレネーを伴って出てきた。二人ともいまだに米粒だらけで何とも情けない姿だ。

──ザザッ──

 ほどなくしてカーリーの目の前にジュリーがたどり着いた。

 にらみ合うわけでもなく、彼らはじっとお互いを見つめあった。

 暫し流れる沈黙。

 それを破ったのはやはりカーリーの方であった。

「麦を排除し米を扱うか?」

「…………」

 ジュリーは黙っている。

「答えろ、王子!」

 いきなり───

──ドスッ!

 カーリーの腹に拳がめり込んだ。

「グハッ!」

 身体を二つ折りにし苦しむカーリー。

 そのままの恰好でジュリーを見上げる。

「な、何を…する」

 ギリリとにらみつける彼の目は憎しみの炎が燃え盛っていた。

 だが、その視線をしっかと受け止めるジュリー。その彼の口から轟きの一喝が───

「愚か者!」

「なっ…!」

 物凄いジュリーの剣幕に、はからずも言葉をつまらせたカーリーである。

「なぜ、そうまで米にこだわる!」

「なんだと?」

 カーリーは相手の真意がわからず、目を眇めた。

 すると───

「麦のどこがいかんのだ」

 とたんにジュリーの声は穏やかになった。

「なあ、なぜそんなに麦を迫害する。よければこの俺に話してくれないか? お前たちの力になりたいんだ」

「……………」

 カーリーはジュリーの青い瞳をじっと見つめ、さらに後ろで自分の弟の傍らに立つフィレネーをチラリと一瞥した。

「まったく……このジャミー王国の人間は皆お人好しばかりだな。こんな国、今まで見たことがないぞ」

 カーリーは大きくため息をつくと、今度は穏やかな眼差しで正面からジュリーを見た。

「それがこの国の特色だ」

 大いに自信満々で言い切るジュリーであった。

「かなわんな、お前には。まるで器が違う。さすがというべきか……」

 苦笑しながらカーリーは言った。

 彼はおもむろに歩きだし、ジュリーの横をすり抜けて麦穂に近づいた。

 そして、一本の麦穂を手折ると振り返って語りだした。

「オレと弟にとって、この麦は忌まわしい物でしかない。確かによく考えればバカげたことだろうさ。麦を食べたからって人間が邪悪になるわけでもないし、同じように米を食べたからって全ての人間が清く正しい人物になるとは限らない。ただ、オレたちはこの大陸の人間たちは皆同じような気質を持っているんじゃないかって思ったんだ。もしかしたら気候とかだけでなく、食事にもそれを左右する何らかの働きがあるんじゃないかってね。これは思い込みなんだが、前にチュウカ帝国を旅した時、あそこに満ちた雰囲気というものが何となく心地よかった。オレたちみたいな者でも受け入れてくれる……そんな気がしたんだ。で、チュウカ帝国の人たちとアフラシアの人々とどこが違うかと言えば、オレには米と麦の違いしか思い浮かばなかった。浅はかだと笑ってくれていい。そうとしか思えなかったんだ、オレには。だからオレは決心した。この手でアフラシアの人々を真っ当な気質に変えてやろうとね」

「ふむ……」

 カーリーの言葉が途切れたのをみはからって、ジュリーはもうひとつわからないといった風に問いただした。

「しかしなぜなんだ? なぜお前たち兄弟はそこまで迫害されねばならなかったのだ」

「オレの額には痣があった」

 カーリーの言葉に、ジュリーは彼の額の傷に視線を向けた。

「上級魔族には身体のどこかに炎の痣があるという。だが、オレの痣はそんな忌まわしいものじゃなかった。それなのに人々はオレを魔族だ、魔族と人間が交わってできた子だと罵った。さらに悪いことに……」

 彼は右の手のひらを差し出した。

──ポッ……

 とたんに彼の手のひらから炎が生じた。

「なんと……」

 ジュリーは驚いて目を見開いた。

「こんな魔法みたいな力がオレにはあったんだ。皆オレが魔族である証拠だと口々に言った」

 そして彼は恐ろしい事実を告げた。

「だからオレは……自分で自分の額を焼いたんだ」

「…………」

 ジュリーの目が辛そうに細められた。

「オレは本当に魔族なんだろうか?」

 カーリーは必死の形相でジュリーに詰め寄る。

「確かにオレたちは物心ついた時から親はいなく、二人だけで何とか生きてきた。どんな親だったか覚えちゃいない。だけど、噂に聞く魔族は残忍で冷酷で、ちっともオレは自分をそんなヤツらと同じだなんて思ったこともない」

 カーリーはジュリーの両の肩を手で掴んで揺さぶった。

「なあ王子さんよ。オレは本当にそんな極悪非道な魔族に見えるか? 本当のことを言ってくれ!」

 彼の赤い瞳とジュリーの青い澄んだ瞳が、互いの気持ちを知ろうとして揺れる。

「俺の意見を言わせてもらえればだな」

 ジュリーはゆっくりと口を開いた。

「お前が魔族だろうが、魔族でなかろうが、そんなことは関係ないと思うのだ。俺は下級魔族は見たことないわけじゃないが、上級魔族など会ったこともない。確かに恐ろしいものだとは聞くが、もしお前がその上級魔族だとしても、俺は自分の直感とこの目しか信じん。その俺がお前は好ましい奴だと感じたのだ。たとえお前が魔族だとしても、お前だけは良い魔族だということだ。ただそれだけのことだ」

 ジュリーは言葉を切ると、さらに力強く言い切った。

「だからお前も自分のことを信じろ!」

「!」

 このジュリーの言葉を聞いたカーリーは大きく目を見開くと、いきなりがっしと相手を抱きしめた。

 抱きしめられたジュリーはというと、至極もっともだといわんばかりに自分も抱きしめ返した。

「…………」

「…………」

 ふたりの間に言葉はなかった。

 必要でもなかったのだ。

 そして今、ここに新しい友情が芽生えた。

 そんな二人にさわさわと麦穂のハーモニーが心地よく流れていく。



「なかなか米の飯もおいしいもんだな」

 ジュリーは五つ目のおにぎりに手を伸ばしながらそう言った。

「そうだろう? なあ、お前の国だけでも米を主食にしないか?」

 自分も食べながらカーリーは言った。

 すっかり意気投合してしまったふたりである。

 あれから彼らは小屋に戻り、ハッシュドとフィレネーの作った山のようなおにぎりを皆で食べることにしたのだ。

「まだ言うか。お前もいいかげんにしろ」

 ジュリーはジロリと隣に座るカーリーをにらみつけ、さらに言った。

「なぜそうまでしてひとつに決めつけようとするのだ、麦だ米だと。どちらでもいいではないか」

 だが、カーリーも負けず言い返した。

「何をいうか。パンばっかり食べてると栄養バランスが取れないぞ。そのてん米は栄養満点、腹持ちもいい」

「麦だって栄養あるぞ」

 ジュリーはむすっとしてそう言った。

 すると───

「王子はパンがお嫌いなのです」

 突然控えていたムスターファが言った。

 彼は戸口の側で、彫像のようにじっとして跪いていたのだ。

「なんだって?」

 カーリーは驚いた顔で彼に目を向けた。

「そうだ、俺はパンが嫌いでね」

 今度は、今し方友となったこの派手な男の顔を振り返る。

「え…じゃあ……」

 困惑した表情でジュリーの顔を見つめる。

「ジュリーさんはうちのパンさえも食べてくださらないんですよ。うちの父さんの作るパンは国中で一番おいしいって評判なのに」

 ガーリックにおにぎりを手渡しながら笑うフィレネー。

「あんなスカスカしたもの…いったいどこがおいしいのだ」

 やや憮然とした表情でジュリーは言った。

「だからうちも、ジュリーさんのためだけに特別メニューをお出しするんです」

 フィレネーは控えめに苦笑するとそう言った。

 それに頷いて見せるジュリー。

「麦はな……」

 そして彼は誇らしげに言った。

「麦飯にして食べるのが一番なんだよ」

「麦飯!」

 カーリーはびっくりして叫んだ。

「そんな食べ方ができるのかっ!」

「これがまた栄養満点なんだぜ。それにな、この麦飯の上にあるものをかけて食べるのがまたいいのさ」

 ジュリーはいたずらっぽく目を輝かせるとカーリーに顔を寄せた。

「なんだと思う?」

「……まさか……」

 ジュリーはニッと笑ってから言った。

 その顔はまさにしてやったりという感じが見え見えである。

「とろろいもサ」

「ジュリー!」

 カーリーは大きく叫ぶとまたもや友に抱きついた。

「オレも好きだっ!」




 それからゆるやかに時は流れ───

 とある良い天気の町中。

 琥珀亭の横に新しい食堂がオープンし、その盛況ぶりはたいしたものだった。

 その名も『ライス亭』そう、あのライス兄弟の店である。

 ここではお米のおにぎりが特に評判で、連日お客で賑わっていた。

「兄さん!」

 ハッシュドが大声で兄を呼ぶ。

「卵を買ってきておくれよ」

「わかった」

 だっとばかりに店を飛び出していく兄カーリー。

「ガーリック、薪を取りに行ってきて」

「うぉーい」

 大男のガーリックものっそりと表へ出ていく。

「ハッシュド様」

「あ、もう行くの?」

 せっせとおにぎりを作るハッシュドはサフランに笑いかけた。

 それににっこりと微笑みかける彼女の恰好は白いエプロン姿で、すっかり町娘といった風体だ。

 だが、アップに結い上げられた黒髪が妙な艶めかしさを見せている。

「フィレネーによろしくね」

「はい。しっかりお料理を覚えてきますわ、このバターと一緒にね」

 彼女は傍らに立つ小男に視線を向けた。

「なぜオレまで料理の勉強をせねばならんのですか、ハッシュド様」

 彼のぎらついた顔はいかにも不服そうだ。

「あ、チャー・ハン」

 ハッシュドはバターに答えようとしたが、先に隣で炒め物をするチャー・ハンに声をかけた。

「ハイ、ハッシュド様?」

 相変わらず無表情な顔のチュウカ男だ。

「僕に構わず好きなようにやってね。おにぎりくらいしか僕も上手にできないから。一番の頼りはキミなんだからね」

「そのようなこと…ない…アルよ…」

 一瞬この無口な男の顔に戸惑いの表情が浮かんだ。

 ハッシュドはそんな彼に微笑んでみせてから、またバターへと顔を向けた。

「ごめんね、バター。だけどお前、頭はいいかもしれないけれど料理はからっきしなんだもの。諦めてサフランと一緒にお隣の琥珀亭に修業しておいで」

 すまなさそうな表情の彼ではあったが言葉は辛辣だ。

「さあさあ、行くよ」

 サフランは、しぶしぶ頷くバターの背中をぐいぐい押し、ハッシュドに明るく手を振った。

「じゃ、行ってきます」



「アンドリュー」

 暖かな陽射しの差す王宮に、柔らかな声が上がる。

 か弱そうではあるが聞くものを心地よくさせる、そんな落ちついた低音の声だ。

「兄上、ここにおります」

 こちらの声はジュリーだった。

 明朗で聞くものを思わず楽しませる、そんな快活で伸びのある声だ。

 カツカツとブーツの踵を鳴らしながら颯爽と声の主に近づいていく。

 彼の目の先には、ゆったりとしたローブを身につけた青年がにこやかな顔で立っていた。

 ほっそりとした女性的な印象を感じさせる体つき、まっすぐに伸ばされた髪は黒髪で、日の光に艶やかに輝いている。

 優しそうに細められた目は髪の色と同じで黒かった。視線は近づいてくる自分の弟に注がれている。

「アンドリュー」

 ジュリーは立ち止まった。

 彼のもっとも嫌いな名前を兄は口にしている。

 だが、そう呼ばれても彼は不快に思わなかった。この世でたったひとり、自分のことを本名で呼ぶことを許した人──それが兄であり、このジャミー王国を将来統治する第一王子ベンであったのだ。

 ジュリーは崇拝のこもった目で愛する兄を見つめた。

「どうされたのですか? 今日はまたお顔の色もよろしいようで」

「何を他人行儀な……」

 ジュリーの兄ベンはコロコロと笑った。その仕種も妙に女性的である。

「お手柄だったそうだね、アンドリュー」

「もうお耳に入ったのですか?」

 ジュリーは驚いた顔を見せた。

「何を言うの。私はこの国の王子だよ。王国内の事はすぐに耳に入るようになっているのだから」

 それから彼はよりいっそう深い笑顔で続けた。

「これからまた市中に出かけるのかい?」

「あ、いや…そのぉ……」

 兄の言葉にジュリーは急に口ごもってしまい、バツの悪い顔を見せた。

「父上には黙っていてあげるよ。でも、その代わり……」

「?」

 急に悪戯っぽい表情を見せた兄を不可解に思い、ジュリーは首を傾げた。

「今度私も連れていってほしいな」

「兄上がですかぁ?!」

 ジュリーは驚いて声がひっくりかえってしまった。

「そんなに驚かないでくれ。これも王になった時のために必要なんじゃないかと思っているんだよ」

「兄上……」

 ジュリーは恥ずかしそうに頬を染める兄を眩しそうに見つめた。

「私はね、王国の民人のために良い国王になりたいと思うのだ。世界中の人々が幸せになれればそれはそれでとても良いことだとは思うけれど、私にはそんな広く大きな世界までに心を砕くということはできない。だから、せめて自国だけはなんぴとたりとも不幸な思いをしないようにしよう、全ての人が安心して暮らせるような国にしようと、それだけを考えているのだ。そのためにはね、お前のように市井の人々に混じって人々の暮らしぶりというものを直に肌で感じるのは良いことだと思うのだよ」

「そういっていただけて光栄です、兄上」

 兄のように頬は紅潮するわ、青い瞳はキラキラ輝いているわと、ジュリーはすっかり感動している。

 自分の行動を普段からよく思っていない父王に聞かせてやりたいものだ。

 やはり兄は自分の味方だ、さすが次代の国王だと心の中で賞賛する。

 そして、彼はしっかりと頷きながら答えた。

「必ずお連れします、兄上」



 朝の陽射しに目覚め始める町中。卵を買いに出かけていたカーリーが立ち止まる。

「やっと己の故郷が持てた………」

 すっかり刺々しい目でなくなったカーリーの赤い瞳が、町中の人々や家々を見つめる。

 朝日に映えて、それらは眩しいくらいの輝きを彼に見せていた。

「そしてオレたちの店……」

 カーリーは卵のたくさん入った籠を抱え、自分たちの店を見上げた。

 『ライス亭』の文字の入った看板を満足そうに見つめる。

 その看板にはあの不思議な文字『米』印が輝いていた。

「おお──────い!!」

 カーリーは聞き覚えのある声に振り返る。

「おーい、ジュリー!」

 手を振るカーリーのその顔は、すっかりこの国の人間の顔となっていた。




 ここはアフラシア大陸で一番の平和な王国ジャミー。

 魑魅魍魎の跋扈する大陸で、人間たちが日々をなんの不安もなく平和に暮らせる恐らく世界でたったひとつの国。

 その絵に描いたような平和なジャミー王国では、今日もまた平穏な一日が始まろうとしていた───


        初出2000年12月7日

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

大地の神器 外伝集 谷兼天慈 @nonavias

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る