山岳スキーで遭難

小川貴央

第1話 山岳スキーで遭難


「山岳スキーで遭難」


極寒の冬山単独登攀~

「神楽峰」標高2200m山頂からの

大パノラマは感動の絶景が広がる


~~~~~~~~~~~~~~~~


シーズン30回は行ってた若い頃、

病み付きなった山岳スキーの世界


~~~~~~~~~~~~~~~~


遭難者二名が救出されたニュースを

見たが、自分も遭難し掛けた記憶が

甦る。


山頂目指していた樹氷地帯の森林限界の

辺りで深雪にハマりスキーがガチガチの

氷雪に突き刺さり、上は大量に積もった

新雪でフワフワ状態!

抜け出す事は不可能だった!


その時、リュックに非常用ロープがある

事を思い出し、ストックに巻き付け、

近くのハイマツ目掛け、忍者のように

何十回も投げ付け、やっと幹に巻き付き

満身の腕力で這い出す事が出来た。


~~~~~~~~~~~~~~~~


見る見る日が暮れ、薄暗くなってきた時、

「死」という文字が頭の中に浮かんだ事を

今でもハッキリと憶えている。


ニュースで救出された遭難者のように

登山届出をせずに単独登攀しただけに

あともう少しで樹氷になっていただろう。


~~~~~~~~~~~~~~~~


自力で下山した時は”ほっこり”安堵の感に

浸った。


天気は猛吹雪に変っていた・・・。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

 山岳スキーで遭難 小川貴央 @nmikky

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る