夢を描くことは罪ですか?

作者 お休み中の齋藤瑞穂

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★★★ Excellent!!!

あの有名な収容所にたとえられるほどの凄惨な労働環境。
その中で、ある偶然の出会いが少年たちを前へ進ませた。

夢を持つことを禁じられた世界で、夢を持った少年。
小さな少年の世界を支配していた絶望をも、少年の「夢」は突き動かしていく。
二人の少年の語らいが、作品を希望ある明るい世界にしてくれます。

シンプルなストーリーラインの中に、大切なテーマが凝縮されているのを感じます。
後味爽やかなハッピーエンド。おススメです!

★★ Very Good!!

 読んでいて、何枚かの写真を思い出した。百年ほど前のアメリカ合衆国で、ルイス・ハインが撮影したものだ。
 同国で児童労働が禁止されたのは1938年である。ハインが撮影したのはその数十年前だ。虚ろな顔をした、十代にもならぬ子供達が胸を打つ。
 翻って、本作で描かれる紡績工場も子供(や、社会的弱者)を文字通りに搾取している。本作には事実を暴露するジャーナリストなど存在しない。主人公達が全てを解決せねばならぬ。
 彼等が理不尽さの権化をどう乗り越えていくのか。詳細本作。