4話 世界の理 人の理 side:奈那
【side
[[[エクスカリバー!?!?]]]
サラ、アーロックさん、クリスさん、が物凄い勢いで驚いた
「うん。そう聞こえたよ?」
私は自分の手の中にあるエクスカリバーに目を移した
なんか、すごい暖かい気持ちになる
懐かしいというか...この気持ちはなんだろう。
「本当に...聖女様というのに驚かされてばっかりですね。」
苦笑い気味に笑うネイルさん
「エクスカリバーといえば、悪魔族や特大級のモンスターを討伐できるあの?」
サラがアーロックさんの方を向き、首を傾げながら聞いている
「んーちぃっとばかし違うの。
人族で言われている伝承だとそれで合っておるわい。
ただ鍛冶師一族のドワーフの中ではきめ細かく伝承が言い伝えられておる。
世界に数ある神器の中で唯一天界の者と地獄の使者のみを殺せる神器じゃ。」
ネイルさんが哀愁漂う顔で私の方を向いてきた
「そうですね。このエクスカリバーは剣の中で唯一我々天使を殺せます。
勿論悪しき魂も浄化できます。」
「要は天使と悪魔のみってこと?」
サラがネイルさんとアーロックさんを交互に視認しながら聞いた
「んーそうだな。詳しく言うとエクスカリバー自身が敵視した相手のみ切れる
天使と悪魔は問答無用で切れるってことじゃな。」
アーロックさんは腕を組みながら
自分より背の高いサラを下から覗くように説明している
「んーなるほどね。それって使いにくくない?
勝手に判断されちゃうんでしょ?
途中で敵じゃないって判断したらどうするのよ」
「それはないんじゃ。
エクスカリバーは確か一度敵視した者が死ぬまで敵視し続けるらしいからの。
逆にやっかいじゃがな。
ただ、魔女っ子が言うてる通り、扱いは難しいんじゃ。
試しにクリス坊を切ってみぃ。嬢ちゃん」
私に向けクリスさんをエクスカリバーで切れって...
ええええええ!?!?
「そ...そんなことできません...だって万が一」
私は同様してエクスカリバーがカタカタと震え始めた
「大丈夫じゃ。エクスカリバーは近くに敵を感じたら剣身が赤白く光るんじゃ」
確かに今は光ってないけど...もし刺したら...
んーーーもうなるようになれ!!
「ど、どうなってもしりませんからああ!!!」
クリスさんに向かってエクスカリバーを振るった
だが、何も起きなかった
切れてる様子も、血も出ていない
「...確かに痛みも感じなければ、血も出ていないです。」
クリスさんは自分が切られた実感がないことを身体と言葉で表現していた
「ほ...ほんとうですか?」
私は涙目になりながらクリスさんの方をみた
「...大丈夫ですよ。姫」
ニッコリと笑みを私に零し返答してくれるクリスさん
...よかったぁ。いつも通りだ
心から安堵し、再度エクスカリバーを見た それにしても綺麗だなぁ...
剣先から柄にかけて鋭く、錆がついていたとは思えない程光っている
柄の中心には赤色の玉?が埋め込まれている
「この赤色の玉はなんですか?綺麗ですよね。」
「そうじゃな。恐らくそれは宝玉じゃな。
宝玉によってエクスカリバーの性能も変わるだとか聞いたこともあるの」
アーロックさんが考えるように天井を見ながら私の質問に答えてくれた
「そうですね。アーロックが言っている通りです。
世界にいくつかある宝玉の一つですね。ルビーだと思います。
この宝玉がはまっている間は炎の魔法が無詠唱で使えると思いますよ。」
「そうなんですね。すごい綺麗ですね。私たちの世界にも同じのあるんですよ。
実物を見た事なかったので、嬉しいです!」
私はルビーと聞いて、高ぶった胸をならしながらはしゃいでいた
「そうだったんですか。そちらの世界にも...まぁ聞いたことはあります。
奈那様が来た世界はエデンと言われているだとか。」
エデン?そんなの聞いたことすらないんだけど...
「私がいたところは日本ですよ?」
ネイルさんは険しい顔をした
「...そうですか。因みに【江戸】という場所もご存知で?」
江戸?東京のことかな?
「はい。知ってます。東京のことですよね?」
ネイルさんはもっと険しい顔をしながら
「...まぁまた説明します。今日は訓練に励みましょう。」
そういいながら武器庫の扉をあけようとするネイルさん
「まぁそうじゃな。
そろそろ嬢ちゃんも強くなってもらわなきゃいかんしな。
訓練場に移動するとするかいな」
アーロックさんがネイルさんに着いていった
...なんだろう。この世界となんか関係あるのかな?
気になる。サラにでも聞いてみようかな。
私はその場で立ち止まりさっきの話を思い返し、考えていた
「姫。行きましょう。」
クリスさんがリードしてくれた
本当にいい人だな!惚れそう!...まぁそれはないか
「そうよ!奈那!行こう? ここで考えても意味ないわ!」
サラが私の右手を引っ張って連れてこうとする
サラにつられ脚も進んでいく
「ちょ...自分で歩けるからああ」
笑いながらサラとクリスさんと三人で二人の後を追った
その後城の庭に建ってある訓練場と呼ばれる場所に向かった
「...すごぉぉぉぉい!広いですね!
しかも壁とか床に使われてる石綺麗ですね!」
そこには黒よりの灰色の石がふんだんに使われた床と壁があった
それと何本にも渡る石でできた支柱がある
「この石はなんなんですか?」
疑問に思い、壁を指でなぞってみた
ひんやりして気持ちいい
「これは魔法を屋外に逃がさないようにする為の魔法石じゃよ。
それだけじゃなくての、儂が直々に強度も固くする為に
色々な石と合成した特注じゃ!」
アーロックさんは本当にすごいんだなぁ
関心しながら拍手していると後ろからクリスさんが
防具を着て背中には弓を背負いながらコチラに向かってくるのが見える
「アーロックもう余談はいいだろ。これからは私とバトンタッチだ。
姫。これから訓練を致します。
まず魔法を自在に操って頂かなくてはいけません、」
そういうとクリスさんが紳士的に私の右手を優しく取り甲にキスをした
「な!!おい!クリス!!なにしてるの!!奈那にキスなんて!
ハレンチ!!お下劣!!ムッツリ!!」
サラがムキーと言いながら怒ってる
そんな変なのかな?いやまぁされたことない...いやあったなぁ
愁にお風呂入るって言ったとき一回された気がする
あの時私酔っぱらってたからなぁ...申し訳ない。
「五月蠅いぞ。これは騎士たる礼儀。姫に対し忠義を示しているだけだ。
下賤な魔女はそこで見ておけ。」
何処からかビキンと何かが切れる音が聞こえた
サラの顔を見ると..
「...あぁ~完全に切れちゃってるよ。」
サラの目がメラメラと燃えている
それに対し、クリスさんも...燃えている
「クリス...私はね。あんたの事元々いけ好かない奴だと思っていたのよ。
いちいち喋り方が癇に障るし。一言二言多いし。
なによりも私の...私の...私の妹に口づけなんて!!!!
1000年早いわ!!」
サラは限界にきたのか、怒りを露わにした
「...そうか。奇遇だな。私もお前に対して思っていることがあったんだ。
いつもいつも陽気で口を開ければ耳が劈くようにワーワー喚いて、五月蠅い!
それになんだ?私の?いつから姫はお前の独占欲求を満たす道具になった?
姫にも人権があるだろ。
これだから
クリスさんは後ろを向きやれやれとポーズをした後に
言ってはいけない地雷を言ってしまった
「ちょ...クリスさん!それは言い過ぎじゃ!!」
私が後ろから止めようとした瞬間目の前に白い布をはめてる手が出てきた
「奈那...私は...もう我慢の限界よ。
腸が煮えくりそうな経験は久々よ...クリス!!いいタイミングね。
決闘よ!どっちが奈那に相応しい前衛職かハッキリしようじゃないの!」
クリスさんは腰の鞘にしまっていた剣を抜いた
「ほほぉ。サラリアにしては良い提案だ。
それは飲みこむことにしよう。さぁ杖を出せ!」
訓練場の中心まで歩き、そこで剣先をサラに向けた
「...どうしよう。ネイルさんどうしたら...」
私のせいでこうなったんだから、私がどうにかしないと!
「...いいんじゃないのでしょうか?私たちも急遽集まったパーティで
各々の力はまだ底が見えてません。ちょうど良い機会かと」
ネイルさんは冷静につっこみをいれた
いやいやや...大丈夫なんですかあああ!!
心の叫びが届けばいいけど、そんなこと今は...とほほ
私の隣でアーロックさんもいつも通りガハガハと笑っている
どうすればあああ
「あんたになんかこの杖ぐらいで充分よ。」
肩からぶら下がっているポーチ?のような鞄から
アーロックさんと同じくらいの丈の木で出来た杖を出した
「ふっ。そんなロッドで私と戦うと?...いざ尋常に...」
「「勝負!!」
二人の気迫がこちらまでピリピリと伝わってくる
これが英雄王同士の戦いなの!?危なくない!?
と考えてる時、最初に動いたのはサラだった
「魔法なら私の方が早いわよ。無詠唱でバンバンいくわ!」
杖を横にして両手を前に自分の胸のあたりに出し魔法の呪文を唱えていく
「સુરક્ષિત કરો!」
(プロテクト)
「પરફેક્ટ વોલ!」
(パーフェクトウォール)
「ઓરા રક્ષક!」
(オーラガード)
すると白と赤と青の守り?のようなものがサラを全体的に覆った
「奈那様にわかりやすく説明する為に、私が魔法を解説していきますね。」
なにこの親切な解説者!?プロレスの実況者かなにかですか!?
ってそんなこと言ってる場合じゃない!
「あ、教えてください!今サラは何をしたんですか?」
私はネイルさんの方を向き質問をした
「プロテクトは、魔法攻撃を緩和する効果があります。
元々サラの防具は物理攻撃には弱いですが、魔法耐性がついてます。
ただ防げるのも限りがあるので、それを最大限まであげたのでしょう。」
私はフムフムと頷いた
「続いて、パーフェクトウォールは先程お伝えさせて頂いた通り
物理攻撃には非常に弱い防具なので、それを守る為の盾のようなものです。」
私は無言でしっかりと話をきいていた
「最後にオーラガードとは、魔法や物理攻撃どちらにも付与できる
体への状態異常を受けないようにする為のものです。
エルフですから、色々な魔法や手段で生き残っている種族です。
なので、状態異常攻撃は基本中の基本だと思います。」
ということは、今サラは絶対防御の中ということ!?
「ただ、全て欠点があります。」
「...欠点?」
私は不思議そうな顔でネイルさんをみた
「はい。全て制限時間があります。 制限時間は4分」
時間制なのね...それじゃ、時間が終われば...
「あれ?でも終わればもう一度魔法をかければ...」
「普通ならそれでいいんです。
四属性の魔法なら...ただ、光魔法や闇魔法は違います。
強力な魔法の上一度使うとその後、使えるまでのリミットがあります。
大体発動開始から10分間同じ魔法が使えません。
そこが闇と光魔法の欠点です。」
10分間使えないのね。それは厳しい戦いになりそう...。
「まぁじゃがな。あの魔女っ子。その5分間で終わらせるつもりじゃぞ?」
私は再度戦ってる二人の方を向いた
「光魔法の三重結界だな。有名な使い方だ。だが、それでいいのか?
5分間の間私がお前から逃げ切れば...私の勝ちだぞ?」
ニヤとクリスさんは笑いながら支柱の後ろを行ったり来たりとしている
早すぎる...スピードが違いすぎる。って忍者みたいだなぁ
って関心してる場合じゃ...
「...フフフ。私が光魔法しか使えないと思った?
時空魔法を使う上で闇魔法も使えるのよ?
舐めないで...くれる!!」
そういうとサラはわざとクリスさんの方向に全力で走り始めた
そしてクリスさんと近くなった時、クリスさんの下に向かって左手を向けた
「શેડો સાંકળ」
(シャドーチェイン)
クリスさんの影から5本の黒い鎖が出てきてクリスさんを捕えた
「...なっ!?捕縛魔法!?」
「これでお仕舞よ!」
さっきより後ろに移動し距離を置いた
少し離れた場所からもう一度杖を胸の前に出して呪文を唱えた
「ડાર્ક ફ્લેમ」
(ダークフレイム)
杖の先から黒い炎の渦がクリスさんに向かって飛んで行った
「...まぁこんな茶番はもうよそう。」
小声で何か言ってるのが聞こえたがハッキリとはわからなかった
「...駿脚」
鎖からするりと抜け、一気にサラの横まで走って行った
すると、背中に背負っていた弓を素早く手元の剣と変えた
「翡翠一閃!」
言葉を発した後、普通の矢が緑色に輝きものすごいスピードでサラにむかった
ガキィィィィィン!
パーフェクトウォールに弾かれた
「ちっ...そうえいば忘れていた。そんな禍々しい盾があったな。」
舌打ちをし、再度距離をとり支柱に隠れ始めた
クリスさんもあんな暴力的な事するんだ。ギャップじゃん
「...ここまでで約2分残り3分ですか。
厳しいですね。」
「その支柱邪魔!!エナジーボールがあたらないじゃない!」
さっきからサラはオレンジ色の球体を
杖から次々に出してはクリスさんに避けられてる
「あのぉ...ネイルさん。あの球体はそういえば...」
私は真剣にみているネイルさんに声をかけた
「あ、すみません。つい夢中に。あれはエナジーボールといって
ただ、たかが初級だからといって侮ってはいけませんよ。
あれは術者の力により威力が増すのと、
持っている武器によっては絶大な魔法に変わるのです。」
私は ほぇ~ と感心しながら再度二人に目を向ける
残り時間大体1分を切る所だね。
ネイルさんが半透明の時計のようなものを、宙に浮かせてくれてるから
それを横目で見て時間は把握している
「サラリア。そろそろじゃないか?私もこんなお遊びはもう御免だ。
これで最後だ。エナジーボールも幾ら打ったところで意味ないぞ。」
クリスさんはサラに大きな声で忠告をし、支柱からでてきた
「な、なにしてるんですか?クリスさん...それじゃ!」
私はクリスさんに聞こえる声で言い放った
「...大丈夫ですよ。姫。 残分身」
そういうとクリスさんが何十体にも増えあちこちに散らばっている
「なっ...あんたエルフの中でも有数の人しか使えない秘術も使えるのね。」
サラがそんなことを言うもんだから、私気になるじゃないの!!
「ネイルさん図々しいと思うんですが、そういえばさっきから
クリスさんは魔法のようなものを唱えてないですよね?」
私はまたネイルさんに聞いた ちょっと図々しいかな?
「はい。エルフは基本的には
その聖神官を除いた二つの職業は基本魔法は使いません。
ただ魔法に似ているものを使うみたいですね。
それは大気に存在する精霊から力を借り力にしているみたいです。
確か、真言と言われてるみたいですね。」
色々と世界のことでもっと知らないといけないことがあるみたいだなぁ
「ただ、そんな目くらましなんて、種がわかればああ!!」
そういうとサラの足元に魔方陣が展開され
同じ数程のエナジーボールが宙に浮いている
「いけええええ!!」
全てクリスさんにあたった
「くぅ...少々負ったか。
ただ、これで時間切れだ。ジャスト5分間だ。」
そういうとクリスさんは左肩を覆っていた右手で剣を再度持ち始めた
「.....は私が...守る。
奈那は...私が守るの!
神器...」
そういうとサラは杖を横に投げて、自分の右手首を左手で囲むように包んだ
「ば!馬鹿もの!こんなところで...神器を解放すな!」
アーロックさんが怒っている 神器? あぁすごい武器なんだっけ。
...ってえぇぇぇぇえ!!!???
「サラ!それはダメェェェェェ」
私はサラに聞こえるぐらい大きな声で叫んだ
「来て!વનાગંડ!!!!」
(ヴァナルガンド)
そういうとサラの周りが黒い霧?で囲まれた
時間がたつごとにその黒い霧はサラを包み込みそして右手に異様な形の杖があった
「なっ!?しかもよりによってヴァナルガンドかい!魔女っ子!やめぃ!
嬢ちゃんがおるんじゃぞ!」
アーロックさんが魔法を唱えようとした時
「アーロック!!これは私とサラリアの決闘だ!!
ここでどちらかが死するのであれば、それまでだということだ!
止めるでない!」
クリスさんがアーロックさんに向け矢を打ってきた
かろうじて避けたアーロックさん
「でも...クリスさん!それじゃ何も解決になりませんよ!」
私がクリスさんに大きな声を発し注意した
「いえ、どうにかなります。私も...神器解放」
ネイルさんが魔法を展開し始めた
それに続きアーロックさんも魔法を展開した
「奈那様(嬢ちゃん)私(儂)の後に隠れて下さい(くれ)」
「પરફેક્ટ વોલ」
(パーフェクトウォール)
「પરફેક્ટ માટી」
(パーフェクトアース)
青色と黄土色の結界が私たちの前に現れた
「神器...ガーンデーヴァ」
すると何もない所からクリスさんの右手に白銀色の弓が現れた
そして握る箇所の上に閉じている目のようなものがある
「なんてことだ。神殺しの弓に破壊の杖...どちらもアポカリプス時代の代物じゃ。
ってここ壊れるぞ!?」
「તમે મને શક્તિ આપો છો
મારું લોહી આપો
આપણા શરીરને શક્તિ આપો」
(汝、我に力を与えよ
我が血を与えん
我が肉を魔力を与えん)
クリスさんは何かブツブツ呟くと目が開いた
「...んで...っかじゃない..。」
「...ડાર્ક ઝિયસ」
(ダークゼウス)
サラが魔法を唱えると黒い雷が真っ直ぐクリスさんに向かっていった
「神殺一閃!」
白銀の矢がサラに向かって放たれた
...なんで...なんで死に急ぐ必要あるのよ!!!
ばっかじゃないの!!!
「ここで死んだとこで私は守れないでしょうが!!!
エクスカリバーーーー!!!」
私がエクスカリバーの名前を叫ぶと何もないところから右手に召還された
「ちょ、嬢ちゃん!?どこいく...えええ!?」
「奈那様!危ないです!!って...えええ!?」
二人は私がエクスカリバーを出した事にビックリしているみたい
そんなの関係ない!人の命がかかってるんだもの
しかもサラとクリスさんって...同じ仲間じゃないの!馬鹿!
「...んなの...こんなのなくなっちゃえええ!!」
クリスさんとサラの間にダッシュで駆け寄り
二人の攻撃を阻害するように空気を切った
するとその瞬間赤い紅蓮の炎がエクスカリバーの周りから放たれた
『...叫べ。技の名前を...』
私はその時無我夢中だったから、そう聞こえていたかもしれない
「モルドレッドォォォォォォ」
私が叫んだ瞬間計り知れない炎がクリスさんの矢とサラの雷を包み込んだ
こんなに炎がでてるのに、私は熱くない...
そして一気に私は倦怠感により目の前がグラついた
エクスカリバーで床を刺し、自分の体を支えた
その瞬間炎は消え、攻撃はすべてその炎に飲み込まれていた
「...奈那!?なんでここに!?」
サラが血相かいて近づいてきてくれた。
「...だって...折角会えた...じゃん。
全く知らない所で...不安だったのを...助けてくれたしょ?」
私はエクスカリバーに少ない力を振り絞って寄りかかりながら
サラへニコっと力みのない笑顔をみせた
「...もうばか!マナ不足で倒れそうじゃないの!
ほら、私の胸においで?」
私は言われるがままサラの胸に溶けるように落ちていった
「にしても、私も大人げないはね。クリス。ごめんなさいね。
後、今日のことは記憶からは無くならないわ。侮辱されたことも」
クリスに向け怒りの眼差しを向け出口の方へと奈那を抱え歩き始めた
「...そうだな。また別の機会だな。」
クリスも後を追うように着いていく
二人とも既に神器を仕舞っていた
クリスはネイルとアーロックの元へと行った
サラは奈那へベッドに寝かせ隣で座っている
「それにしても、この子は本当に凄いわね。」
現役キャバ嬢と現役クズ男の転移生活 工作員 @kousakuin_2525
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