童話とファンタジーの狭間の世界。
主人公の「流星打ち」の仕事は、疲れるし、危険だし、「流星が降る」というファンタジーな世界観とはかけ離れたザ・体力勝負なお仕事です。しかも、それを撃ち落とすのはハンマー。腕力で。この現代日本で考えたらアリエナイですが、その「アリエナイ」と、物語の中の流星(隕石)の物理的にも精神的にも感じる「重み」や「ハンマー」や「不思議な力が宿った隕石の破片」といったファンタジー的な要素が実に巧妙にマッチしておりました。
独特な世界観に魅了され、気がつけば読了していることでしょう。
色彩豊かな色鉛筆で描いた点描画。そんなイメージを持ちました。言葉にするなら、繊細さと力強さとたくさんの色で構成された一枚の絵、という感じでしょうか。
ボーイ・ミーツ・ガールに、主人公の成長。
やはり王道は素晴らしいと再確認させてくれる一作です。
ぜひご一読ください。