第2話 マッチ売りの少年と木

「ただいま。早く暖炉に火をつけなきゃ凍えちゃう」

少年はマッチに火を付け、暖炉に投げ入れた。少しすると火は大きくなり暖を取れるくらいになった。

「はぁ、生き返る」

少年は暖炉の前で一息つくと、部屋の半分を占めている木に目をやった。

「この木を活用しなきゃ」

そう言いながら木に近づき、枝を折った。

少年は折った枝を眺めてからそれをマッチ箱の側面に擦った。

「不思議。折っても、折っても生えてくる」

火のついたマッチを暖炉に投げ込み椅子に腰かけた。

「競合との差をつける点としては、生産コストがかからない点かな? あれ、なんだか急に眠くなってきた……」

少年はそのまま眠ってしまった。

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マッチ売りの少年 @sakabeko

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