「包茎手術」をしてきた、デザイナーのお話し。
アトオシ(永井弘人)デザイナー
「包茎手術」をしてきた、デザイナーのお話し。
これは、2018年の夏に経験した実話と記録である。
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いやはや、平成が終わろうとしている。突然で申し訳ないのだけれど、本章を書いている人物、永井弘人。プロフィール https://kakuyomu.jp/users/hirotonagai を見た上で、「永井弘人」といったら、まず始めに、なにを思い浮かべるだろうか?
デザイナー?
アートディレクター?
講師やってて、出版もしてる人?
ちがーーーう!! 「永井弘人」といったら、「仮性包茎」だろう!
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……取り乱しました。
さて。“デザイナーの仕事”とは、“デザイン”である。では、「デザイン」とは何か。
これは、いろんな角度で見ることで、様々な答えが出てくる。その中の一つ。「社会に貢献すること」。さらに付け足すと、「他デザイナーが誰もやっていない、社会貢献をすること」。
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ある時、勢いで「夏の終わり頃、仮性包茎手術しちゃおうかな!」と発言したことがあった。
発言の後。私の頭の中で、モヤモヤ塊が生まれていた。その塊には、ある文字が書かれている。文字が読めるまで近づき、よーく見つめてみる。すると。
「仮性包茎手術、夏の終わりとかじゃなくて、夏スタートの“今すぐ”、受けた方がいいんじゃね?」
* * *
気づくと、私は包茎手術のクリニックリサーチを行っていた。日頃のデザイン業務で重ねたスキルがある。いろいろ早い。ちなみに、早漏でもある。ほっとけ! いや、仮性包茎が早漏の原因でもあるらしいから、関係なくはないか。ははは。
リサーチ後。候補病院を1つに絞った。昔から漫画の表4広告によく出てきた、「上野クリニック」だ。
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ここで、本章を読んでいる、皆さまに注意していただきたい。
私は「上野クリニック」から1円もいただいていないし、“紹介してください”という話しも一切いただいていない。そして、本章は、上野クリニックでの手術、また、仮性包茎手術を、推奨・非推奨する内容でもない。
私は、淡々と事実を述べるだけだ。
なので、「仮性包茎手術を受けよう!」とか「このクリニックで手術を受けよう!」ってなことは、当然のごとく、自己判断・自己責任でお願いしますわよ!
* * *
「仮性包茎手術」リサーチを行っていた中で、噂レベルも含め、いろんなことがわかってきた。
■ 「仮性包茎」という状態について
・ “仮性包茎”という言葉は、日本独自のもので、医学視点で見ると“おかしい状態”ではなく、“普通・正常な状態”である。
・ だから、特に手術して治す必要はない。
・ むしろ、手術をすることで、「感度がなくなる」「勃起力がなくなる」というリスクもある。
・ 不潔っぽいから、ありえないっしょ!(某風俗嬢)
・ 治療を勧める広告に踊らせているんじゃないよ。(某2ちゃんねるスレッド)
……とのこと。
■ 「仮性包茎手術」を受けた人の感想について
・ 一皮むけたことで、自信を持てたよ! おすすめ!
・ (感度がなくなった等で)受けなきゃ良かった……トホホ……。
……いろんな意見がバチバチ。
■ 「上野クリニック」について
・ ここで手術をして、良かった!
・ ここで手術をして、後悔している……。
……様々な感想が飛び交う。
一言でいうなら、“カオス”だ。見解、意見、感想、どれをとっても、人によって角度が異なりすぎて、「仮性包茎」を中心に、“カオスワールド”がうごめいている。
“カオスワールド”の波に翻弄されながら、ある重大な事実に気づく。
「こ、こいつら、顔出ししていない……」
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そう。「顔出ししていない」ということは、書き込まれている見解も意見も感想も、売り込みステマや、他者を引きずり落とそうとする捻れた発信である可能性が否めない、っちゅーことです。
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「他デザイナーが誰もやっていない、社会貢献をすること」。
この話しに戻る。
私は、デザイナーである。
リサーチしたところ、デザイナーで、顔出しで、仮性包茎手術した経緯や事実を発信している人はいなかった。
なにが真実だかわからない、「仮性包茎手術」というワードマジックに不安や悩みを抱えている、ボーイ&メンはたくさんいるだろう。ならば貢献だ。
デザイナーである私が、顔出しで、事実を伝えよう。(私の顔は https://atooshi.com/about/ で確認できる)
職業上の使命感だろうか。気づきの境地に至った時、私は迷わず、上野クリニックへの「問診のお問い合わせはコチラ」電話番号をプッシュしていた——。
* * *
後日。問診の日。病院に着く。
「上野クリニック」と書かれてあるが、実際の最寄り駅は「鶯谷」だった。昔から広告を見ていたので、勝手に大病院を想像していたが、スペース規模的には、“キレイな歯医者さん”といった感じだろうか。
はじめに、渡されたフォーマットシートに、「住所や職業、ポコチンの状態」などを記載していく。
書き終わった後、担当者さんを呼ぶ。問診する人と、手術をする先生は別らしい。問診がはじまる。
担当:「後ほど、先生と一緒におちんおちんと皮の状態を、実際に見させていただきますね。その前に、いくつか質問があるのでお答えください」
永井:「はい」
担当:「そもそも、『仮性包茎の手術を受けよう』と思ったきっかけは何ですか?」
永井:「『平成最後の夏、だから』です」
ウソ偽りのない答えである。
正確には、「大浴場で“見栄剥き”をする、本当の自分をさらけ出してない、後ろ髪引かれモード」や「おしっこする時、毎回、仮性の状態からひと剥きする、2秒タイムラグのもったいなさ」という、理由もある。
だが、ストレートな一番の理由は、「平成最後の夏、だから」。仮性包茎の手術を受ける。それ以上でも、それ以下でもない。
この答えに、
担当:「(頭おかしいヤツがきたぞ、まいったな……)」
わっかりやすいリアクションを、無言表情で返してくれた。ありがたい。たしかに、「ほっほー! そういう理由で手術受ける方、最近、増えてます!」って返されても困っちゃうからね!
* * *
さて、手術内容。これが、受けるコース・オプションによって、“術後の完成度や金額面”、かなり幅で出てくる。
説明を受けた上で、自分の中で整理すると、
・ A:包茎手術に「吸収糸を使う」か?
・ B:手術後がわかりにくいように、「カリ首の真下に縫う」か?
・ C:感度を残すため、「裏筋を残す」か?
・ D:亀頭を大きくするため、「ヒアルロン酸を注入」するか?
この4つが、大きな選択となる(もちろん、細かなオプションも様々)。術後のいろいろなことを考えると、「A・B・C」は選択した方がいいと判断。そして、「D」の“亀頭増大”について。
カリを大きくすると、女性の気持ちいいポイントに触れやすくなります。だから、ホストやAV男優の方がよくやられています。
身体に害のないヒアルロン酸を使うので、打ち込んだ後、身体に吸収されます。大きくなった状態を維持したい場合、しばらく経った後、また注入する必要があります。
担当:「ちなみに、AV女優さんのおっきくて、かつ、ハリのあるおっぱいは、だいたい、ヒアルロン酸を打ち込んでいるはずです。なにもしない状態のおっきいおっぱいは、普通たれてくるんですよ」
ほほう。棚ぼた豆知識を聞きながら、
「ありのままの自分の亀頭を愛せないなんて、自分にウソをついている」
というイメージがしたので、「D」は選択しなかった。じゃあ、最初から手術自体うけんなよ! というツッコミは大歓迎である。
* * *
問診が終わる。今度は、現在のポコチン状態を調べるフロー。
別部屋の手術室に移動する。「今から先生くるので、下、脱いで待っててくださいね」と担当者の方に言われ、下半身を剥き出しにする。いや、まだ剥けてないんだけども! あぁ、ややこしや。
ポコチンと一緒に、真っ白な天井を見つめたまま、待つ。この時間、わるくないな……と思っていると、先生が入ってきた。銀縁スタイリッシュなメガネをかけ、茶色いアゴヒゲを生やした、イケメン先生。第一印象。ノリが軽そう。
先生:「おまたせしました〜。おっ、けっこう、皮、かぶってますね〜」
初対面。会っていきなり、この一言。逆に信用できる!
被りの度合い観察や、目いっぱい皮を伸ばした長さを測ったりして、終了。選択コースの見積提示。その額、私のデザインワーク、一プロジェクト分の金額……。
ちょっと迷ったけど、GOサイン。オレはデザイナーだ。社会貢献のためだ。世の中に、顔出しで、事実を伝えるんだ。
* * *
手術の日。イケメン先生と再開。手術は1時間ほどで終わりますよ〜、とのこと。改めて、下半身を出して、ベッドに横たわる。
オペがはじまる。
まず、スプレー式麻酔をシュシュッって、ポコチンめがけてかけられた。
「麻酔、効いてきましたかね?」なんて言われながら、ポコチンを軽くツネられる。「はい、痛くないです!」……このやり取りを別モニターで見ていたいわ。
手術中。パチパチと皮を焼き切っている音だけが、室内に響きわたる。焼かられた臭い。まるで、夏の縁日で売られている“イカ焼き”のようだ。パチパチ音も“イカ焼き”を思い出す。ここは、夏祭り。先生と私、2人だけの夏祭り!
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手術が終わる。もう起き上がっていいですよ〜、の合図で上半身を起こす。
包帯でぐるぐる巻きにされた、我がポコチン。“イカ焼き”の後は、“ウインナー巻き”ですな。飲み薬や軟膏を渡され、帰宅。安静期間に入るのです。
ここで皆さんに、重要な事実を伝え忘れていた。手術日から1ヶ月間は、なんと、射精禁止! セックスもオナニーも!
えーーー!!! セックスはともかく、マスターベーションもダメって、私に仙人になれってことですか!!?
今夏は皮を切って、仙人宣言で開幕です!
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……そして、手術からちょうど1ヶ月半。これを書いている。
私は仙人になった。ドラクエで勇者が転職して、賢者になる感じかな。目の前の世界が、とてもキラキラしているよ。
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安静期間は過ぎ去った。しかし、もとの正常チンチンに戻ったとは、まだ言えない。術後の感想として、よく言われている、「勃起すると、チンチンが突っぱった感じ」になるのだ。
もちろん、「この状態は1ヶ月もしばらく続くし、完治期間は個人差がある」ということを、先生からも事前に伝えられているので、そこは別に不安を感じていない。
ただ、いやらしいことを考え、勃起して、チンチンがイタタ! となる度、「西遊記の孫悟空が悪さをする度、頭の輪っかが締めつけられる」エピソードを思い出すんだ。
* * *
と、いうわけで! まだまだ、様子見段階ではありますが、“平成最後の夏”に実施した、「仮性包茎手術を受けてきたこと」を、まずはご報告させていただきました。
本章を読んでいる方(特に男性諸君)。なにかの役に立ったら幸いです! カリに立たなくても、意志を立たせる。オレも、なにかやってやろう。それが、デザイン。
よーし、“平成最後の秋”は何をしようかな! 筋斗雲にのって、秋祭りにでも行こうかな! 新たな、社会貢献の予感です。
「包茎手術」をしてきた、デザイナーのお話し。 アトオシ(永井弘人)デザイナー @hirotonagai
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