五感VRが日常的に浸透した世界、人々はその恩恵に預かっていた。一方でVRそのものを憎む者もいる。主人公は反VR派の価値観を、VRによって改善するソフトを生み出すが…。
VRの没入感は人間にどんな影響を与えるのか。ありえる未来像と、技術が生み出す社会の変質が怖いほどに鮮明な作品です。
大体新しい技術というのは使うもの次第で、結局のところ人間の問題に突き当たるのだなぁと唸らされる。
どこか淡々と語られる中に見え隠れする狂気とか哀しみが感じられて、グイグイとのめり込んでしまいました。
SF作品として申し分なく、楽しませてもらいました。読んで損はないですよ!