第3話 入国から入団へ
「なんとか入国することが出来て良かったなボブ!」
「だなジム!だがこの国は建築が少し古くないか?まるで本当にRPGの世界に来たみたいだぜ!」現代的な建築に囲まれて生まれ育った二人にとってこの国の建築は違和感を感じていた。
「だがワクワクしないかボブ!俺達は州の外に出たことがないだろう。だからまるで旅行している気分だぜ!」
「そう興奮するのもいいけどなジム。そういえば、ここがレフとライトが言っていた道順はこっちであってるかな?」
時はこの国の城門に着いた時にさかのぼる。
「この国に入ることを希望か?」門番のレフがそう聞いた。
「そうなんだ。是非とも俺達の国の大使館に行かせてほしいんだ。」ボブがそう言うと、もう一人の門番であるライトが苦い顔をしながら二人に伝えた。
「二人には悪いが、君達の言う“タイシカン”なる建物はこの国にはなかったと思うよ」
「何だって!」二人は驚いた。今時そんな国があるとは思わなかったからだ。
「そもそも現在、この国へ入国出来るのは国民以外だと、許可を持ってる商人と“冒険者”希望者だけなんだ。他の者は入国が出来ない」
「冒険者!まるでRPGみたいだなジム!」「懐かしい響きだなボブ!」
「よくわからないが、ここでは立派な職業だよ冒険者は」ライトは話を続ける「元々はこの国が出来たばかりの頃、周りの地形や資源、生き物の調査をしていた職業なんだ。その頃の名残で冒険者なんて呼ばれているけど、今だと国営のギルドに所属する何でも屋みたいなものだよ。ただ、最近は戦争とかで動員されたりした影響で人手不足なんだ。だから最近だと入国許可者に希望者が増やされたんだ。」
なんほどなと、二人は考えた。どちらにせよ自分達には選択肢は無さそうだった。
「わかったよライト!俺達は希望者として入国さてもらいたい!ボブもいいよな?」
「もちろんだぜ!ジム!」
二人の意見は一致した。二人はレフから希望者の証を受け取り、ギルドなる建物に向かうように言われた。
「ギルドに向かわないでどこかに隠れるんじゃないぞ。そしたら君達を逮捕しなければいけなくなる。そしたら苦労しそうだからな」
「HAHAHA!大丈夫だよレフ!俺達はそんなバカじゃないからな!なあジム!」
「もちろんさボブ!じゃあ二人ともまた会おうぜ!」二人は手を振りながら門を潜っていた。その二人に手を振り替えした二人の門番は、彼らの雰囲気から不思議と笑顔になっていた。その笑顔を指摘し合ってさらに笑った。その笑顔は何年ぶりかなんてとうに忘れていたものだった。
「レフが言ってた道順で来たけど、この建物で合っているのかなボブ!」「きっとこの建物だぜジム!大体役所みたいなのは分かりやすく目立つデザインをしているものさ」二人の目の前の建物の姿は、屋根は船を裏返したようで、入口の上には巨大な花と剣の彫刻が飾られ、その剣には二人には読めない文字で、こう書かれていた。
『冒険者ギルド:メイフラワー』と。
ビッグなダイナマイトペアの異世界転生 鳥鳥 火頭 @3-144649
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