EPISODE Ⅰ その男、警視庁未解決捜査官につき。 完筆版

2024年10月某日。ーー

本日付けで5年近くいた

警視庁刑事部捜査一課から

同庁の未解決事件捜査班に

異動命令が下った末永健

(すえながたける)は重い腰を

無理やり上げ、妻の恵(めぐみ)に

ネクタイを閉めてもらいながら

言われた。

「あなた、しっかりなさいな,はい

出来た。」

ポンポンと両肩を叩く彼女の

笑みに癒された健は

「ありがとう,行ってきます。」

と言い、家を出た。

「行ってらっしゃい,あなた。」

妻の恵も笑顔で見送った。

「さてと、洗濯でもしますか。」

なんてことも無い日常の時計の針が

今日も動き出そうとしていた。

健は現在進行形の事件ばかりを

扱ってた前の部署から過去に縛られ

囚われた数々の未解決の事件とこれから

果てしなく続く対峙をしようとしていた。ーー

10

EPISODE Ⅱに続く。

参考文献:【ミステリーファンのための警察学読本】

この作品はフィクションです。実在する人物・職業・団体とは一切関係ありません。



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