光―HIKARU―~警視庁未解決捜査官~

林崎知久

登場人物紹介&目次

主要人物

明神光(27)・・・本作の主人公。準キャリアとして警視庁に入庁後、刑事部に新設された未解決事件特別捜査班に25歳の若さで主任(警部補)として数々の宮入り(迷宮という意味の警察用語)した未解決事件を解決した実績を持つ。クールに見えて普段はややおっとりしていて、天然でいつの間にか人との距離を縮められる人心掌握術と厳格な警察官であった父と祖父(現在の父は警察庁次長、祖父は国家公安委員会役員)の影響で育った家庭環境で養われた鋭い観察眼と洞察力は折り紙付きであり、過去の未解決事件は自身が生まれるずっと前である昭和元年から元号が終わる現在である平成31年分の事件詳細を正確に記憶してる完全記憶能力の持ち主であり、その能力の高さから警視庁内外から『未解決事件専門の明神』という異名で一目置かれていた。しかし、未解決事件の中には警察関係者も絡んだ複雑な案件もあり、彼の未解決事件への尋常じゃ無い執着心を恐れた上層部から自身の監視役として末永健が送り込まれるものの、当の本人は何処吹く風で全く気にする素振りを見せず、むしろ仲間として彼を優遇している。趣味はプラモデル制作と映画鑑賞。年上の彼女で鑑識課の検視官である佐々木彩夏は交際して5年、同棲して3年の仲でそろそろ結婚を視野に入れているがとある未解決事件を解決しなければならなくてはならず婚約のプロポーズを彼女の方から受け、それを未だに保留中である。

末永健(37)・・・本作の準主人公。元々は新宿署刑事課の庶務担当のうだつが上がらない、冴えない中年刑事だったが、全く仕事が出来ない訳ではなくその気になれば抜群の情報収集能力と何故か多数所持してる専門資格を発揮する隠れハイスペック男子であるが、気弱で押しに弱い性格が災いとし、中々それを本番に発揮出来ない残念さを持つ。組織捜査の型にハマらない常識破りな捜査手法で難事件を解決に導く光の監視役に任されるが、いつの間にか相手の懐に入ってくる彼にペースを狂わされ、何だかんだで暴走しがちな彼を抑えるよりも、自身の元来の正義感の強さと彼とのシンパシーにより共に数々の未解決事件解決に乗じている。既婚者で妻である洋子とは年の差夫婦で大衆食堂の女将をやっており、いつの間にか自身のオアシスが警視庁メンバーとフリージャーナリストである影澤の行きつけになってしまうものの妻である洋子の笑顔を見てしまうと結局許してしまうお人好しである。非番の日は洋子との水族館デートや公園デートを楽しんでいる。ルックスは中性的で男女共に好かれる顔立ちである(学生服を着ると高校生に間違われた過去があり、潜入捜査の際に役に立っている。)。また、光の過去には何かがあると察し、力になりたいと思っている。

佐々木彩花(32)・・・本作のヒロイン。警視庁鑑識課に配属する検視官(刑事訴訟法で定められた変死体の検視を行う階級が警部または警視に任される役職)で階級は警部。鑑識作業も同時に行う科学捜査のプロフェッショナル。光とは付き合い始めて5年が経ち、彼が抱えているものにも理解を示しつつ、時に無茶な捜査をしがちな彼に警察官の先輩としてのアドバイスも送る頼れる年上の彼女。家では光に猫なで声で甘えており、光も嬉しいのかじゃれ返す程のかなりのバカップル。鑑識課のメンバーとは飲み仲間でもあり、婦警達には合コンの幹事も頼まれる。捜査一課からは絶大な信頼を寄せられており、その中でも藤枝とは同期で気の置けない親友同士であるが、彼からの密かな好意には全く気付いていない。光が影澤と談笑する場面を見て少し嫉妬を覚えている。

末永洋子(23)・・・本作の準ヒロイン。末永健の妻で祖父と父の代から大衆食堂『洋ちゃん家』を看板娘のひよりと経営している。凄惨な事件現場に向かう夫を心底心配しながらも健気に愛し続ける一途な性格。子供を作りたいが不妊症な為なのか中々出来ない。彼女の経営する『洋ちゃん家』は警視庁のメンバーも行きつけになり、とても嬉しく思っており、特に光の彼女である彩花とは意気投合し、休みの日に一緒に買い物したりと年の離れた女友達として仲がいい。ひよりの事も実の妹のように可愛がっている。

警視庁刑事部未解決事件特別捜査班

※実際に警視庁内にある『特命捜査対策室』がモデルになっている。

正田蓮介(54)・・・明神と末永と南雲の上司。昼行灯で定時には必ず帰る支度をするなど私生活がなかなか見えないが、その実は被害者とその遺族を大切に思う熱い人物であり、光と健も厚い信頼を寄せている。何かと彼らと雑談することもあり、特に現場捜査は基本光と健に一任しているが、いざと言う時には事務作業担当の冴子と共に捜査に赴いている。婿養子で実家は妻が老舗の人気洋食チェーン店を複数、経営しているボンボンのお金持ちだが妻に養われるのは違うと思い公務員として堅実に働いている。妻に対してはかなりの愛妻家。

南雲冴子(24)・・・未解決事件特別捜査班デスクで定時に帰りたがる今どきの婦警。仕事に対して意欲はあまりない様に見せているが愛しの既婚者である上司の正田からのお願い(という名の命令)であれば喜んで引き受ける様子を見ると『危険な恋に走りそうなタイプ』だと光と健には注視されているが、当の本人にである正田は全くその好意に気付いてないほど妻に一途であることから一方的な片想いになっている。

警視庁刑事部捜査一課強行班殺人犯捜査6係

藤枝一角(32)・・・捜査一課を若くして率いるキャリアの係長(警部)で光の大学時代の先輩で彩花の警察大学校時代からの同期で親友。常に冷静沈着で事件自体が未解決事件と関連があれば未解決事件特別捜査班への協力要請を依頼する許容範囲の広い人物である。恋愛面では今は光の彼女である彩花に想いを抱いているが全くその視線は彩花には届いていない。逆に自分の部下である雅からの好意の視線は気付いているが、戸惑いもあり彼女からの誘いは基本仕事ではない限り断っている。射撃と剣道が得意で、特に剣道は二段の腕前を持ち、犯人確保の際に役立てている。

山萩憲太郎(46)・・・叩き上げのベテラン刑事で階級は巡査部長。末永の新宿署刑事課時代の先輩。被疑者はおろか、同僚や上司にも容赦なく噛み付く事から『一課の狂犬』という異名があるが、それは正義感の強さから来ており、明神と末永からは信用出来る仲間の一人として頼りにされている。光の存在は普段は自分より年下だからか邪険にしてる節があるものの、階級は自身より上な為、彼の考えもある程度は聞く柔軟さは持っている。既婚者でもあり、光にはそろそろ彩花と幸せになって欲しいと思っている。同僚で先輩でもある高木には自身のプライベートを話すほど心を許し合う仲で捜査では滅多な事がない限り、基本彼と組む場合が多い。

高木隼人(52)・・・穏やかでキレやすい山萩のブレーキ役。存在感の薄さから変装を施しての潜入捜査が得意。光の存在は最初から容認している。

春沢匠(35)・・・眼鏡を掛けた端正な顔立ちをした理系男子。弱そうに見えるが格闘家である被疑者とも対等に戦い、確保出来る高い戦闘能力の持ち主である。その一方、天然で空気を読まない発言が多い事から山萩から何時も軽くどつかれている。

宮田雅(25)・・・捜査一課の最年少で紅一点の女性刑事。感情よりも理知的な捜査を信条としているため山萩とは衝突が何かと多い。恋愛面では検視官の佐々木彩花とは飲み仲間で自分の上司である藤枝への恋心を相談している。未解決事件特別捜査班への協力要請は藤枝ほどではないにしろ、容認している。

後藤拓真(57)・・・全体的にメンバーを束ねる主任(班長)。メンバーの個性を一つ一つ尊重し、長所を生かさせる上司の見本のような人物。若い係長である藤枝を支えるという使命感があり、彼からの信頼も厚い。ユーモアもあり、光のジョークも華麗に切り返す大人の余裕さも持っている。

警視庁刑事部鑑識課

原田朔太郎(25)・・・彩花の同僚で後輩。鑑識の腕は一流で若手の中では抜きん出ており、捜査にも興味を示してるのか昇任試験を受ける為日々勉強しているクールな努力家。自分より歳は二つしか違わないが、驚異的な捜査能力を持つ光を素直に尊敬しており、研修希望先では自ら未解決事件特別捜査班を希望するほどである(EPISODE Ⅳより)。

仕事は有能でそつなく出来るが、いかんせん恋愛に関しては滅法鈍感で同期で鑑識課の同僚である真島景子からのアプローチは尽く気付いていない。

真島景子(25)・・・彩花の同僚で後輩、原田とは同期の間柄。原田に好意を抱くものの、当の本人には全く気付かれていない。

上原玲香(??)・・・鑑識課における彩花の年上の先輩で階級は警部補。なのだが、年齢は不詳であり、謎の色気があるクールビューティ。反面、仕事はテキパキと出来ており、田山も信頼を寄せている。

田山智(55)・・・鑑識課課長で科学捜査の最前線に立つリーダー。一癖も二癖もある鑑識課を抜群の統率力で鑑識作業を行っている。景子の朔太郎への気持ちには気付いているが、敢えて公言せずさり気なく年長者らしくアドバイスをしている。光と健の存在を認め彼らのバックアップの為ならばどんな労力も惜しまない職人肌の親分。家庭では妻と娘に尻を敷かれており、彩花に愚痴っている。

警視庁刑事部捜査二課知能犯捜査3係

上杉幸雄(43)・・・詐欺や脱税、マネーロンダリング等の経済的な知能犯罪を専門としている「金融の守護神」の異名を持つスペシャリスト。光とは大学時代の先輩後輩の関係で損得抜きで協力し合える仲である。

警視庁刑事部捜査三課窃盗捜査5係

右沢大洋(32)・・・若くして捜査参加のエースと目される男で階級は警部補。未解決の窃盗事件の捜査資料を取りに行く為何かと未解決事件特別捜査ルームには出入りしている。刑事部の中ではそれなりに彼らの存在は承認している。

神野陣(47)・・・基本的には年下の上司である右沢とペアを組むが単独捜査も右沢から一任されている中年刑事で階級は巡査部長。同じような立場である健と山萩にシンパシーを感じており、『洋ちゃん家』でよく飲みの席をその三人で構成している。

警視庁公安部???

巾木廉太郎(52)・・・公安在住歴十五年のベテラン刑事で主に過激派テロ組織や右翼・左翼を監視及び内定しているが実質的に公安の何処の課なのかは明らかにされていない。【唯一、光が巾木を《零》=警察庁警備局公安第零課だと看破している。】警察内部が関わる未解決事件の捜査の妨害を主に任務としている為、未解決事件特別捜査班にとっては天敵だが、時と場合と利害が一致すれば協力体制も取る為なのか、メンバーでは健だけが疑問視している。プライベートは全くの謎で普段は笑顔も愛想も無いが、冗談を言ったり声色を高く変えたりなどノリがいい一面もある。

洋ちゃん家・看板娘

夢川ひより(20)・・・高校卒業後に洋ちゃん家で働き始めた勤勉なミーハー女子。店主である洋子を素直に尊敬しており、彼女のような料理人になりたいと素直に思っている。

フリージャーナリスト

影澤優里奈(2?)・・・年齢は20代前半と本人が言うだけあり、実年齢は不詳の謎の美人フリージャーナリスト。警視庁記者クラブにも在籍していた過去があり、本当は30代半ばなのではないかと疑われているが、本人から醸し出される謎の『圧』からか誰も彼女から実年齢を聞かれていない。ジャーナリストとしての能力は本物で警察の表と裏の情報に精通しており、中々本心が読めないが、誰かを傷付け、中傷する取材だけはしないというジャーナリストとしての矜持はきちんと持っている。未解決事件を並々ならぬ執念で捜査する光に毒を吐きつつも彼に対して、次第に信頼と共に愛情の念を抱く様になり、彼と年上彼女である彩花と後に複雑な三角関係に発展していくことになる。警視庁メンバーと同じく『洋ちゃん家』の常連になる。

目次

EPISODE Ⅰ その男、警視庁未解決捜査官。

→【5月14日→5月20日~公開予定】→【完筆版 6月15日公開予定】(公開時期が未確定の場合あり)→【2019年12月31日23時30分公開予定】

(タイトル変更)

EPISODE Ⅱ 50年目の真実。→【2021年1月20日21時00分一部公開予定】

EPISODE Ⅲ 動き出す巨悪。

EPISODE Ⅳ 光と影、宿命のふたり。

EPISODE Ⅴ 最終章 警視庁未解決事件特別捜査班、最後の事件。(タイトル変更)

FINAL EPISODE 警視庁未解決捜査官の物語、完結。(タイトル変更)


※この物語はフィクションです。

実際の人物、事件とは一切関係ありません。


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