リアルな異世界疑似体験。

二十六歳の日本人女性、澤 実里が、
古本屋で「異世界旅行ガイドブック」を手に取るところから始まる物語。

言語の壁、種族差別、異文化……非常に作りこまれた異世界を、
通訳の狼青年と練り歩いていきます。

いつ来るか分からない、元の世界に戻れるタイミング。
実里はそれまでこの世界を満喫していくのですが、
この体験が本当に素晴らしい。

海外を旅行しているような、リアリティ溢れる疑似体験が出来ます。

登場人物達は竜人族、獣人族と、最初は外見で距離を感じましたが、
内面を知っていくと全く気にならなくなります。
実里を助けてくれる人々には人格者が多く、みんな素直で……紳士的!
好きになっちゃいますよ、もう。

実里も読者が自己投影しやすく、没入感のあるこの作品において、とても良い主人公です。
年齢相応に大人びていて(そして若々しく)、現実的で、適応力が高い。

一点気になったのは、現実世界の恋人の存在ですね……。
思い出したのが一回だけだったのと、異世界に来てから結構時間が経っていた時だったので、あんまり想いがないのかな?と。
異世界に心が向いている時だったので、はた、と冷静になってしまいました。

まだ40話まで読んだところなので、続きも楽しませていただきます。