シナリオ制作秘話

 さて、ここから先はシナリオの裏話的な、制作秘話について話をしていこうと思います。興味のないお人はブラウザバックでOKです!


…………


……



 よろしいかな? では残ってくれた皆様に感謝の意を捧げつつ、まずはこのシナリオ『Elektrisch Flügel"自由の翼"』の制作秘話からちょっとした裏話を語っていきましょう。


・『Elektrisch Flügel』の意味

 何語だよこれ読みにくいな。そう思った読者様もいるのではないでしょうか? 実は私もそのひとりです()

 この『Elektrisch Flügel』は実はドイツ語で、直訳すると『電気の翼』という意味になります。

 シナリオを読んでいただいた皆様であれば察しが付くかと思いますが、シナリオヒロインである立花 千代にとって『電気の翼』とは自らの夢を叶えるための手段でもあり、彼女が夢見た「航空機」を意味する言葉でもあるのです。とどのつまり、ダブルミーニングというやつでした。

 そう考えると『自由の翼』のルビにも納得して貰えるのではないでしょうか。


・シナリオヒロイン『立花 千代』について

 今作のヒロインでもある彼女は生まれつき腕が欠損しており、ブラックドッグの能力を用いた義手を作成する事を目標に生きています。

 しかし、彼女には心の奥底に押し込んでいた夢がありました。それは「パイロット」になること。しかし、航空機のパイロットになるのは健康体の人間でも難しく、何より「腕」が無ければお話になりません。彼女の言を借りるのならば「参加資格すらなかった」という有様でした。

 そこで仮面を被った彼女が得たのは、機械式の手にも見える異形の翼だったのです。「空を飛びたい」「腕が欲しい」という、彼女の2つの欲望が複雑に混ざり合って生まれたのが彼女の翼でした。

 そしてシナリオを終えて最終的に彼女が得た報酬とは、目標であった「腕を作る」と、夢の「パイロットになる」両方のスタートラインです。

 果たして、彼女は夢を叶えられるのか。それはこの段階ではまだ分かりません。ですが、きっと資格を得た彼女は夢に向かって羽ばたくことが叶うでしょう。

 その表情は、晴天の空のように晴れ晴れとしているに違いありません。


・NPC『聳城 亮』について

 彼は一般人でありながらも「立花 千代」が望んだ全てを所持しており、尚且なおかつ性格的にも好青年というキャラ付けにしております。憎むに憎めず、かと言って千代がジェラシーを感じずにはいられない。そんなポジションであるのと同時に暴走した千代の元にPCたちを送り届けるというギミック役も同時にこなしてもらいました。

 今になって見直すと、キャラ付けがちょっと甘かったかなと思わなくもないですが、彼はよく働いてくれたかと思います。一度過ちを犯した彼は、夢を目指す千代の良きパートナーないしサポーターとして活躍してくれることでしょう。頑張れ、少年!


・カルペ・ディエムについて

 今作のシナリオにおける彼女のポジションは、黒幕でありながら少女の夢を叶える足掛かりを用意するという役目でした。ディスカラードレルムに記載されている設定で、対象の想いや感情を弄ぶとあります。

 今回はそれを千代へと用い、彼女の中の"欲望"を仮面で増幅させるというギミック役に落ち着きました。今回もいい仕事をありがとうございました姉御!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

DX3rd リプレイ『Elektrisch Flügel"自由の翼"』 misto @kazuhaya1065

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ