良かった点
学校内で選ばれし者だけが、ひっそりと戦うというストーリーはとてもいいですね。細かい設定にこだわりが感じられました。
異世界に行ったり、突然世界が変わる話よりも、学校の中で自分が知らない側だっただけでそこには特別な世界がある…というのは引き込まれました。
主人公が元々関わりがあった人しか出てこないので、登場人物に感情移入しやすいところや、死んだら終わりではないというところが個人的に好みです。
気になった点
1章と2章の5話に誤字があります。
1章
「それに<ブラウンってキャラじゃないんですよねぇ」
<ってなんですかね?これワザとだったら私が恥ずかしい
2章5話
「今ま築き上げてきた人間関係がフラットな状態になる」
でが抜けてます
以上です。今後も応援しています
迫力のある戦闘と、緩い日常が交互に来る――といえば、よくある現代ファンタジーなのですが、本作はその割合が絶妙であると感じます。
どちらが欠けても物語が成立せず、戦闘の合間に日常があるのでも、日常の合間に戦闘があるのでもないからです。
描かれているのは、シーンやパートではなく、常に人間関係で、複雑ではないからこそ深くなっていると感じました。
死ぬ訳ではないという描写がありつつも、それが緊張感を緩める訳ではないのは、そこにこそ秘訣があるように思います。
一分であろうと一秒であろうと、切り取られてはならない記憶や時間があり、それがどれだけ貴重であるか描いているからこそ、「大切さ」というものを考えさせられました。
さて、読んだ方の記憶は、どうですか?
抜け落ちてしまったものはないですか?