から

その声が好き。

楽しげに笑うその声も。

悲しげに微笑むその声も。

恋人と語らう喜びに溢れるその声も。

あるいはのろけ話を聞かせてくるその声さえも。

幼い頃から一緒だったその声が私に向けられることは少なくなったけど。


でも一番好きなのは。

私に向けられるその鳴き声。


「またフラれたーー!」


ざまあみろ。

私の気持ちに気づかない君が悪い。

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