第46話 地底計画

 地表の生物は、深海の海底熱水孔で産まれたが、地底の生物は我々とは異なる地底起源なのか、それとも、海底熱水孔から地底に向かい進化と繁殖をした地底生物群なのか。


 地表生物は、深海の海底熱水孔で数十個の遺伝子が偶然の化学変化のくり返しによってそろったことから生まれた。

 その海底熱水孔の生物の起源を「共通祖先」と呼ぶ。


 「共通祖先」はそこから、四種類のドメインに進化する。

 四種類のドメインとは、

 最も古い「古細菌」、

 次に古い「真正細菌」、

 そして、古細菌が細胞内共生をすることによって生まれた「真核細菌」、

 それと、共通祖先が遺伝子が単純化する方向へ進化した「ウィルス」である。


 真核細菌は、ある細菌が細胞内共生することによって、ミトコンドリアをもつようになった。ミトコンドリアになった細菌が何かはすでに特定されている。この真核生物から、「原生生物界」、「菌界」(菌類の進化はまだ解明がされておらず、その分類はまだ仮説である)、「動物界」の生物へと進化した。

 さらに、おそらく、「菌界」の細胞が、シアノバクテリアが細胞内共生することによって、葉緑体をもつようになった。この真核細菌が、動物界とはまったく異なる「植物界」へ進化した。


 「動物界」から、進化して、多細胞生物が生まれ、「無脊椎動物」と「脊椎動物」になった。「無脊椎動物」はたくさんの種類があるが、我々の祖先は「無脊椎動物」ではなく、脊椎をもつのが特徴の「脊椎動物」である。「脊椎動物」から「魚類」「両生類」「爬虫類」「鳥類」「哺乳類」に進化した。


 「哺乳類」から「サル」へ進化して、「サル」から「人類」に進化した。

 「人類」が我々である。


 そして、ここからが本題であるが、地底の生物群は、おそらく海の生物群と同じ数ぐらいたくさんの種類がいるだろうが、この地底の生物群が、我々の「共通祖先」とは独立した「地底起源」なのか、それとも、我々の「共通祖先」が海底熱水孔から地底へ進出して繁殖した我々人類の親戚の生物群なのか、それを調べることである。


 宇宙人と交渉するには、まず地球の地底生物と交渉できなければ話にならず、地底生物と交渉することができなければ、宇宙人との交渉など無理に決まっている。


 これが、我々の目指す宇宙進出のための行わなければならない計画であり、地底生物の解明を行うことが宇宙探査より優先的に望まれる。

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へげぞぞ超短編小説集第四期 宗教篇 木島別弥(旧:へげぞぞ) @tuorua9876

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