星界の救世主 ＝STAR☆SAVIOR＝

＜物語に登場する名言・名句集＞（後半）

『重力衝撃波（Cosmic Wave）』――――

　宇宙空間を揺るがすダークエネルギーの疎密波。地震の主要動を引き起こすＳ波の如く、強大な衝撃をもたらす。

『禁断の宇宙域』――――

　砂の星より内側の内惑星宇宙域への飛行は禁止されている。百年前に、探査機が焔の星と水の星の間で行方不明に……。太陽嵐の強力なプラズマ熱波で、機体が跡形もなく消えたという。

『人類の種の保存』――――

　ジーンが、王様から授かった勅命。絶対に、新天地を見つけなくてはならない、史上最大のミッション。

『まるで、宇宙のオアシス』――――

　宇宙船の円窓越しに肉眼でも見え始めた未知なる惑星。青く輝く魅惑の星に見惚れているミカリーナが発した言葉。

『真実を映し出す魔法の鏡』――――

　ビーオが開発した惑星生態系分析装置「ＥＬＳアナライザー」

　（エコロジカル・システム・アナライザーの略）

　撮影した地表の大量データを、ＬＯＱＣＳ-０２のスーパー量子回路で、超高速処理することによって分析する。

　単なる立体映像を観るのではなく、時間の変化を加えることによる疑似タイムスコープ。生物ならばその成長過程までをも解析。それをリアルホログラムにより、実体化された生態を目の前で観察することができる。

『火を噴く宇宙怪物の襲来』――――

　シルバーファルコム号が、分厚い大気層への突入時、船体は超高温となる。高熱をまき散らす船体での着陸は、地表の生態系が危険にさらされる。

『今夜頂いた命に感謝……、自然界で食べ物を得るということは、その生き物の命を頂くこと』――――

　ジーンには、ガーンと頭上をハンマーで殴られたような痛い一言だった。

　動物でも、植物でも、「生きとし生けるものすべてを尊び……」ノアーの教えは、如何なる時、如何なる場所でも、永久の訓戒なのだ。

『絶景と言うより、絶叫景とでも呼びたい』――――

　新惑星は、見るもの、聴くもの、触れるもの、何から何まで手付かずの大自然の魅力でいっぱい。その壮大で色彩豊かな自然界に、ジーンは思わず、『ウワオーッ』と叫んでしまった。

『生命の奇蹟』――――

　有り余る太陽の恵み。命溢れる大自然の驚異の力。高度に進んだ人類の知恵。そして何よりも、命を尊ぶ人間愛。幾つもの偶然が重なり合って奇蹟は起こった。

『命の星』――――

　奇蹟の星「新惑星」で目にするものは、何から何まで命を宿している。これ程までに豊かな大自然を育む惑星は、まさに命の星。

『超空間の川（Cosmic-stream）』――――

　宇宙空間には川の流れのような高次元の超空間が存在している。それは超高速宇宙船の航行中、光速度の９０％を超えたころから、光の筋が束になって現れ、まるで川のようだ。スティーヴ博士が、長年の研究の中で仮説としてきた『高次元理論』の一つの証明となる。

『科学の基本』――――

　それは、より多くのデータを取ることだ。スティーヴ博士から鋭いアドバイスが。

　このときジーンの直観力を刺激した。適確な指導や助言というのは、人の学習能力を高めてくれる。

『奇蹟の血』――――

　ＤＮＡを融合するためには、遺伝子の適合性が絶対条件。適合する遺伝子は、誰からも見つからなかったが、ジーンとミカリーナのカップリングによる新たな遺伝子が適合した。それは宿命の遺伝子であった。

『生命のゆりかご』――――

　現状の生態系を存続し、ゆっくりと人類へ進化するプログラミングが、遺伝子に組み込まれた。

『新惑星人類のアダム＆イヴ』――――

　人類の血を残すという最大の使命はここに完遂し、ジーンとミカリーナは、新惑星人類の祖となった。

『宇宙旅行とは、同時に時間旅行でもある』――――

　宇宙航行には、タイムスリップの可能性はつきものだ。たとえ原因は違っても。

（スティーブ博士の言葉）

　……例えば、Cosmic Stream。準光速飛行。ワームホール。それらが複合した場合も考えられる。何百光年でも。何百万年でも。時空を飛び越える可能性はある。

『命のリング（メビウスの輪）』――――

　人類のルーツはこの水の星にあったことが分かった。そして今、その命の種を自分たちの手で蒔いたことになる。それは命のサイクルとでも言えばよいのか。無限に続くメビウスの輪の如く、生命はめぐりに廻っていた。