<物語に登場する名言・名句集>(前半)

 

『見えない敵ほど、怖いものはない』――――

 細菌やウイルス、電磁波や放射線の脅威を表したノア―の言葉。



『悪魔の方程式』――――

 人類史上最悪の殺戮の時代に生まれたエネルギー方程式「E=mcc」。

 この悪魔の方程式は、アダムの林檎の如く、悪魔が無知なる人間に授けた知恵。悪魔の火道具(核兵器)を編あみ出す悪の教典であったと、ノアーが皮肉った。



『科学の結晶』――――

 スティーブ博士の世紀の大発明「反重力エンジン」。



『科学の宝石』――――

 反重力物質を含有する「グラビタイトの欠片」。



『悪魔の輝き』――――

 美しい星空に潜む「怪しく輝く巨大彗星」。



『Simple is the best!』――――

 天才技術者サームの口癖。



『千年前の時間をそのまま缶詰にしたような世界』――――

 古いリゾートホテルや資料館が建ち並ぶ、ホットアイランドの中世遺跡群。



『ホワイト・スーツ運動』――――

 制服に因んで呼ばれたチームSSSCの反政府自由運動。



『生きとし生けるものすべてを尊び、人は人の命を決して奪ってはならぬ』――――

 三千年間一時も途絶えることなく伝わる教え。ノアーの「絶対平和主義の教え」と呼ばれ、たった一つの訓戒。



『赤紙』――――

 PLCCへの招待状の通称、通常は十歳の誕生日を迎えた児童に届く。成人になった証し、生命制御の始まりを意味する。



『ピラミッド学』――――

 サイエンス分野の一つで、医学生理学、物理学、そして天文学を融合。それらを超越した学問として研究されている。



『彗星の如く現れる』――――

 天文学者ハリー博士が発見した「巨大彗星」は、漆黒の空に突如出現。まさにこのこと。



『百里の道を旅するときは、九十九里を半ばとせよ』――――

 古来の諺が、パルーマ山登頂では、まさにその通りになった。



『星の魔術師』――――

 ハリー博士は、隻眼の顔に魔法使いのような風貌と相まって呼ばれた。世間では変人扱いされていた。



『緊急事態などの重大事においては、最悪の場合を想定するのが専門家としての責務。用心に越したことはない』――――

 ハリー博士の考え方。科学者としての賢明なる判断。



『存在は確率か?』――――

 衝突か? 回避か? 存在か? 否か? すべては確率。

 量子論の世界と同じ、宇宙には絶対なんてない。すべては存在する確率……。



『勿論、政治とは支持率だから』――――

 スタイン大統領の政治信条。

「いたずらに国民の不安を煽って、大勢がパニックにでも陥ったら、それこそ政府の信用は失墜だ。……昔から、触らぬ神に祟りなしと言う。今騒がなくとも時機に分かる……」(逃げ腰な政治姿勢を象徴する言葉)



『難破船の船長は、最後まで船を見捨てない』――――

 船乗りの掟、信条。「ならば……、国王は、最後まで国を見捨てない」アーロン王の御言葉。



『アーロンの魂に、永久の命を与え給え……』――――

 自爆装置の赤いボタンに、ゆっくりと掌を掛けたアーロン王最期の御言葉。



『巨大な悪魔の尾の白さときたら、何事も無かったかのように、それはそれは涼しげな後ろ姿であった』――――

 惑星アーロンをかすめた後、初めて真っ白な長い尾を伸ばし……、太陽目がけて飛び去った巨大彗星の姿を表現。

 

 

(後半へつづく)

 

 

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