【自主企画参加作品】カクヨム作者はカク語りき

『俺のチートって何？』について語ってみた

【今回解説する作品のタイトル】

「俺のチートって何？」

【初めに】

　本作はタイトルから予想できるように“異世界転生モノ”となります。が、異世界転生モノと聞いて身構えてしまう方ほど、目を通して欲しい一作です。

【作品のURL 】

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885229568

【キャラを作る際に工夫した点はありますか？(キャラの名前、性格、キャラ同士の関係性など)】

私のキャラ作りはまずテーマが出発点になります。自分が立てたテーマを読者に伝えるためには、まずどんなキャラが――どんな主張が必要になるか。そこから、その主張を引き立てるキャラや、対立するライバルや超えなくてはならない壁を用意していきます。

　その後は、それぞれのキャラたちが、どのような生い立ちを経て今の考え方に至ったのか過去を考えていきます。

　ここが工夫のしどころですね。ドラマティックにみせるにはどうしたらいいのか、説得力をもたせるには何が必要かなど考えます。それが主要キャラになります。

　主要キャラを考えたら、設定した過去や世界観から当然設定するべき人物達を用意していきます（そのキャラの母や父など）

【タイトルで工夫した点はありますか？ (小説タイトル、章のタイトル、各話のタイトルなど)】

　タイトルに関しては、工夫といえるほど考えてはいません。

一応“異世界転生モノ”なので、文章っぽいタイトルにしようとなって。

　ただ長いだけでは他のタイトルと似通って埋もれそうだったので、『何？』という疑問系を読者に投げかけることで目を留めてもらおうとしました。

　各話のタイトルですが、終盤でとあるタイトルを予定していますが、それと似たタイトル名を振り返ってみて「ああ！　なるほど！　だからここのタイトルはこうしてたのか！」っていうのを用意しています。

　また花言葉も好きなので、それを用いたタイトルもあります。

【物語独自の設定にこだわりはありますか？(魔法があるならば、その魔法の規則性は？ その規則性は、どのようにして発想しましたか？(仏教の真言など、既存のもの？ それとも自分で自作されましたか？))】

　設定に関しては、共通したこだわりがあります。

　それは「どんなものにも始まりがある」ということです。例えば私達が住む地球、当然ですが最初からあったわけではないですね。『俺のチートって何？』の異世界も同様で始まりがあります。魔法であれチート能力であれ転生であれ、街であれモンスターであれ人であれ何にでも誕生した瞬間があり、歴史を作っています。

　これは『俺のチートって何？』に限った話ではなく、私の設定作りのスタイルは必ずゼロから考えます。どうしてそれは誕生したのか？　それが歴史を重ねる途中で変化したか？　変化したなら何故か？　またはどうして滅んだか？などなど。

【物語の構成に工夫された点はありますか？(起承転結？ 序破急？ その他、例えば、第3話と第13話は対になっている…などなど)】

　こちらも全ての作品で意識していることですが、とにかく私は話の規模を今より小さくしたりしません。

　これは昔、出だしが最高に盛り上がっていたのに、後半になるにつれて物語のスケールが小さくなっていった映画やRPGにショックを受けたのが原因です。

　なので、私は絶対に物語のスケールを途中で小さくしたりしません。クライマックスに向けてどんどん盛り上げていきます。

【物語のテーマは何でしょうか？ 裏テーマはあるでしょうか？(テーマとしては恋愛だけども、裏テーマとしては世界をどう救うか、というところがある…など)】

　どちらが表か裏かはわかりませんが、片方のテーマはそのままネタバレに直結しそうなので控えます。

　残る一方ですが、「異世界転生テンプレモノを大真面目に取り扱うなら、どう描くか」です。

　ここで言っておきたいことが一つあります。私は正直、異世界転生テンプレモノが苦手です。読むのはもちろん、自分で書くなんてとんでもないと思っていた人間です。

　それなのに、書くに至ったのは何故かというと、気になったからです。

　もし『異世界』、『転生』、『チート』、『ハーレム』、『勇者』など、テンプレのキーワードを物語やテーマに必要なものとして落とし込むなら、自分ならどうするか。

　異世界テンプレが苦手な人にも、面白いと思ってもらえるにはどうしたらいいのか。

　挑戦したくなったのです。

　あと、上記に加えてもう一つ挑戦していたことがあったのですが、こちらは私の力不足故に既に失敗している状態です。

　それは異世界転生テンプレが好きな方々に複雑に練られた設定の面白さを伝えることです。今思えば、人の好みを変えようなど、おこがましかったと思います。

　『俺のチートって何？』を既に読まれている方々はご存知だと思いますが、序盤はかなり異世界転生テンプレに沿っています。これは、異世界テンプレが好きな読者の方々を呼び込むために用意した導入部になります。そこから少しずつ、段階的に伏線を張ったり、世界観を伝えたり、内容をハードにしていって読んでもらおうとしたのですが、設定が複雑になった瞬間大量のフォロワー外しとＰＶ減少が起きてしまい、この狙いは失敗に終わってしまいました。

【物語に出てくる小物に工夫した点はありますか？ (武器、服装、食べ物など)】

　本作に登場する異世界には、世界中から転生者がやってきているので、日本以外の文化、西洋、アジア、中東など様々な文化が溢れています。

　そのため、異国の食文化や建築物などの描写もあります。

【地の文に工夫している点はありますか？ (短文を心がけていますか？ 長文でも読みやすいor読者を惹きつけるような工夫をされていますか？戦闘シーンや情景描写にこだわりがありますか？)】

　私は映画でもアニメでも戦闘シーンが好きなので、アクション部分は特に気合を入れて書いてます。多分、他の作家さんが書くのを嫌がるような、かなり細かい動作まで書いているのではないかと。

　情景や心情描写は、とある読者の方から貴重な意見をいただいてから、直喩や暗喩に気を使うようになりました。

【物語独自の固有名詞に工夫している点はありますか？ (漢字の組み合わせ？ カタカナ？ 読者に理解してもらうための工夫は？)】

　固有名詞に関しては、独自どころかテンプレを流用しているのが多いですね。

　コンセプトがコンセプトなので、テンプレワードをわざと随所に用いています。

【その他、語りたいことがあればご自由にどうぞ！】

　先程テーマの部分でも語りましたが、本作の序盤はまさに“異世界テンプレ”です。それが災いし、異世界テンプレが苦手な方にも読まれにくいという、まさに二兎を追う者は一兎をも得ずという状態にあります。

　実際、現在最新話まで読んでいただいている方も「最初どうなんだろうと思っていた」とおっしゃっているぐらいなので、序盤の壁は相当高くになってしまっています。今ではその方から「読んでいくとしっかりした物語になっていた」とご好評をいただいております。

　他にも現在読んでいただいている方々からどんな感想をいただいているかといえば、「冒頭のいきなりのＳＦにビックリ」「戦闘がドキドキした」「まさか、その設定が飛び出してくるとは」「主人公とヒロインのやり取りが可愛い」「実際に転生したら、そういう考え方の人も出てきますよね、これは盲点でした」「～がイケメン」「この異世界は本当に酷い」「この先どうなるの？」などなど（感想は要約しています）、初めの回から最新話まで多くのありがたいコメントをいくつもいただいております。

　長々と語りましたが結局何が言いたいかと言うと、是非読んでみてほしいです。特に異世界転生という文字列から逃げている人ほど。騙されたと思って。

　途中から宣伝みたいになってしまいましたが、以上で語りは終了とさせていただきます。

　最後までご覧頂き、ありがとうございました。