第5話 和食屋
ドアを開けてお店に入る。プロジェクトの進行はきわめて順調と言って良いだろう。これまでの我々の活躍と成功をことほくため、上定食が注文されるはこびとなった。
席はカウンターである。空いているのでどこでもよいが、カウンターは職人さんの仕事が見えるから好ましい。歳は20代であろう彼はほとんど喋ることがないが、体毛のほとんどない腕や指がほんのり桃色に華やいでいるところから手仕事の鬼なのだろう。彼がスゥーっと何やら作業をして、ひと皿目を出してくれた。
まず皿は四角い。横に長い長方形である。左から、牡蠣、菜もの、肉らしき直方体、なます、鶏、小肌が並ぶ。彼の説明によればかの直方体は鶏レバーのペーストからできているらしい。それから彼は人参の裏ごしに戻っていった。これは忙しくなるぞ。
14時半が来る たくや @n0rr
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