最終話
バトル大会当日
東西南北の国から人々が集まるところは帝国ミューラ。この帝国の闘技場で毎年魔法学校対抗のバトル大会が開催される。ハジメ達は2日ほど前に帝国に着いたので観光しながら大会当日までのんびりしていた。帝国は王国の倍は広い国で人々が栄えていた。
控え室にてハジメ達は一緒に帝国まで来た、東の魔法学校校長と一緒にいた。
校長「君達のことだから負ける心配はしてないが、くれぐれもやり過ぎには注意するように!」
校長のその言葉にわかってるよという感じでローグ「はーい」と返事をした。その返事を聞いた校長はため息をつきながらも「まぁわかってるならいいか」と思い控え室を出て行った。控え室にはハジメとローグだけになり少しだけ静かになった。すると、ローグが少し不敵な笑みを浮かべながらハジメに作戦を伝えた。
ローグ「ハジメ、スタートの合図で俺は空に飛ぶ。そしたら多分ハジメに攻撃が行くと思うからハジメは防御だけしていてくれ。俺は攻撃だけするから。」
ローグの作戦の意図がわからなかったがハジメは「まぁ別にいいか」と思ったので特に理由は聞かずに「わかった。」と返事をした。
その瞬間、
バン!バン!バン!
と音がなり選手入場の合図を告げた。
選手が続々と入場してくる中、一際大きな歓声を受ける選手がいた。前年度優勝校の北の魔法学校のミハイルという男だ。ミハイルは天災級を倒したこともある実力者で昨年度北の魔法学校を優勝に導いた人物である。そのほかにも昨年出場していた人達は人気を博していた。ローグとハジメも入場していたが歓声は聞こえなかった。東の王国はローグの存在を隠していたようで、それを知っているローグも歓声がない事を別に気にしてはいなかった。
「全チーム出揃いました!これより第42回バトル大会を開催します!それでは........始め!!!」
司会の試合開始の合図と共にローグは作戦通り飛んで地上から20メートルくらいの高さに浮いている。それを見た全選手は何か仕掛けてくると思い皆警戒していたが、一向に仕掛けてこないローグを見て「なんだアイツ、高みの見物かよ!」と誰もが思い少し苛立ちを覚えていたが、1人の掛け声でローグに向けられていた視線がハジメに向けられる。
「みんな!空中の奴は無視してそいつのパートナーの奴を先ずは片付けよう」
そう言ったのはミハイルだ。ミハイルの言葉を聞いて皆互いのチームメイトに視線を送り頷く。そうしてハジメに向かって一斉に攻撃をして来た。囲まれていたハジメは四方八方からくる攻撃を避けようともせずその場でじっとして身体強化を行っていた。試合前にローグと立てた作戦通りに。
全方位からの攻撃はハジメに直撃した。が、ハジメは無傷でその場に立っている。その光景にその場にいる誰もが口を開け目を見張った。
「ありえない!魔障壁も張らずに無傷なんて!何をしたんだ!」
ミハイルが驚きを隠せない声でハジメに言った。その質問にハジメは通常通りに答えた。
「身体強化しているだけだけど」
その答えに怒りをあらわにするミハイルは
「ふざけんな!身体強化だけで防げる攻撃じゃなかった!お前はムカつくから最大威力の魔法食らわせてやる!」
ミハイルがそう言うと、皆が一斉に魔力を練り始めた。そして、また一斉に攻撃を仕掛けたが、ハジメはまた何もしなかった。当然無傷で済んだ。もう訳がわからないと周りが思っていたのと同時に上空に大きな魔力を感じ、視線を向けるとローグが炎の球体をどんどん大きくしていた。
直径約25メートルある炎の球体をそのまま落として来た。
ドゴオオオン
ハジメ以外が皆気絶していた。これで東の魔法学校の優勝が決まり、そしてハジメ達は幸せに暮らした
転生した家族と召喚された俺 @mangaka1013
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