エピローグ

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  オマエ・モナー


 『千年紀の眠り』から目覚めし者、オマエ・モナーの物語は今ここより再現され始まる。 既に忘却の彼方に吹き飛ばされたその伝説は、遥かなる世界の出来事である。

 思い出して欲しい。かつての彼在りし日の姿を。目を閉じれば、瞼の裏の銀幕にその光景が映し出されるだろう。あの血と砂の匂い。剣を握る感触。しわがれた詩人の声と貴婦人のすすり泣く音を。

 筆者自身、掻き消した記憶の破片をひとつでも多く拾い集めねばならない。断片を繋ぎ合わせ真実に少しでも近付く為に。

 単にオマエ・モナーというヒトネコはシンボルにしか過ぎない。彼というキーワードを通じてその内なる世界を知ってもらいたい。


 ここには善悪はない。


 これは闇と死の物語である。


   ×   ×   ×


 アイオーナとショボの旅はバエンで終わった。

彼らは絶対王モナキーンからの依頼を果たし、約束の報奨金を手に入れた。


だがフォルトレー戦役は終わっていない。


未だ頂上の城はラオーグ率いる反乱軍に包囲されており、戦局は膠着したままだ。


今回のアイオーナとショボの冒険と同様に、フォルトレーから出発した他の隊、即ちギコ公、ホッカルと道化師、レオンらの苦難に満ちた冒険も語らねばならないだろう。

そして、霞の谷で別れたままのモララーの消息も気になる。


記憶の破片が復元されたその時、今一度時は巻き戻され、物語は再生されよう。


 今宵はこれにて筆は置かれる。


                               <了>

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超ヒトネコ伝説オマエ・モナー ヤクバハイル @yakuba

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