リメイク

作者 星都ハナス

27

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★★★ Excellent!!!

主人公・みどりはある日、様々なものをリメイクするお店の受付を始めることになります。

お客の話をもれなく書きとめなければいけない注文書。
気がつくと、聞いたことをすべて書き終わっている不思議なペン。
それぞれが深い事情、リメイク品への強い思い入れを語る不思議な三人のお客様たち……。

後半、客の正体がわかるとともに、物語の謎の部分がどんどん解き明かされていきます。

謎が明かされる、ミステリー要素の醍醐味。
みどりを取り巻く優しい感情たちが導く、心が温かくなるラストシーン。
展開がスピーディーで先を読まずにはいられなくなる、読み応えある素晴らしい作品です!

★★★ Excellent!!!

張り巡らされた謎が明らかになるとき、心が補填されたような気持ちになりました。

新興宗教への依存や共依存など、現代社会の闇に近付くなかで、主人公の病みも浮かび上がります。

読み手は主人公および主人公が関わる人物たちの正体を終盤で知ることになり、理解し得たとき、リメイクショップの役割を知ります。

亡き者、在りし者を繋ぐショップの扉は、開く人の性質によって非常に重いかもしれませんが、心の闇色を和らげるようなラストの感動を、ぜひ知ってほしいのです。

★★★ Excellent!!!

商品をリメイクするお店で働く人の話です。
色んな人がリメイクして欲しい商品を持ってやってきます。彼らには様々な家庭の事情があったり、思い出の品をリメイクしてほしかったりします。

リメイクショップ店員は、相手の話を一字一句メモらなくてはならないため、ここで相手の話を親身に聞きます。色んな想いも感じます。

序盤は人間ドラマを感じさせる作品です。

後半、意外な事実が!
真実が解かされてゆくカタルシスはミステリーの解説編を読んでいるようでした。

★★★ Excellent!!!

この作品を読み始めた時、「なにやら設定が不思議だなぁ」「突拍子もない出来事が起こるなぁ」と感じていました。漠然としたまま、導入を通過しました。
それからも不思議なお客たちが各自の大切なものを「リメイク」してもらうためにshop青山を訪れるのですが、このパートはまさに、時間を忘れて読みました。ひとえに、作者の神がかったセリフ回しのおかげです。セリフで物語が展開する。一つの完成形です。細かい部分ではありますが、かっこの形を意図的に変えることで不思議感を増大させ、同一人物のセリフを連続して書くことで緊迫感を煽ります。
やがて到達した「謎解き」パートはまさに圧巻。ミステリーとしての質の高さが花開きます。話の分割もお見事です。全編を通じて、「わがこと」として事件を受けとめることができました。
もやもや、から、収束へ。
ミステリーの醍醐味。そして真骨頂を体現した一作です。