テラーストーリー

 作:北見悠平


 一番星になってから

 どこまで逃げても無駄なこと

 走る電車に乗ってくる

 けがれたものが恐ろしい


 わからぬことは消えていく

 消えればみんな闇になる

 闇は深くて見通せぬ

 見えぬものほど恐ろしい


 あの静寂の道行きを

 駆けた歩幅の狭さだけ

 逃げるネカフェは追ってこぬ

 寒さと不死とが鎖だった


 死をメタファーにはできないが

 メタファーが人にならないし

 人を殺しても無駄であり

 無駄なものとは終わりなの


 終わらせることだけが

 ただ一つ死を

 物語にする方法

 怖い話の始まりです

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あんゆの詩 黒楠孝 @karmax201

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