美少女高校生にして名探偵の子どもだという一ノ瀬推莉(すいり)
彼女は、授業中に突如として奇声を発したかと思えば、教室を飛び出し何処かへ行ってしまう……そんな奇行の持ち主だった。
いったい何処へ何をしに?
果たして奇行の原因とは!?
コメディタッチで描かれる学園ミステリーにして、実に風変わりな特色を持った怪作です。なんせ、事件が始まらないのですから。
一ノ瀬さんを追いかけようとする一般人、ボクの視点によって語られた話である為に推理劇はおろか事件の現場まで到着することすら困難な有様なのです。そして最後に明かされる奇行の理由は貴方の予想を(ナナメに)超えている事でしょう。
可愛らしくも型破りなコメディをお探しの貴方へ、おススメです!
短編の学園サスペンス風味。それでいて、コミカルなテイストで楽しめる作品です。
主人公は平凡な男子学生。ヒロインは同じクラスに絶世の美女ですが、たまに奇行するので周囲の注目を集める人物です。
これだけだと恋愛小説?っと思うかも知れません。
しかし……物語はそんな感じの物ではありませんので、心して読んでほしいです。
読み手の妄想を掻き立てる文章に展開。短編では勿体無いと必ず思うでしょう。この先も読んでみたい。二人の活躍を……むしろ、どんな活躍をすることが出来るのか。
アッいう間に読み終えてしまう作品です。
ドキドキワクワクしながら、読んでみては如何でしょうか?
主人公の男子高校生はとある美少女が気になって仕方がない。
なぜなら、彼女は名探偵として名を馳せる男の娘という、ミステリー好きの彼にとって憧れの存在だから。
そして何より、その美貌にもかかわらず、突如奇天烈な行動を取るからだ。
そんな謎めいた存在の彼女を、彼はどうにかして追跡し、その行動の理由を確かめようと奮闘します。
時と場所を選ばずに突如発動する彼女の奇天烈行動。
その発動のタイミングと彼女の発する第一声に毎度笑わせてもらいました!
そして、とうとう彼女の追跡に成功した彼。
果たして彼女は彼の推測どおりの理由で教室から消えていたのでしょうか?
その理由については、もちろん本編でお確かめください♪
名探偵の条件とは真相を暴く慧眼でも事件解決までに要する時間の短さでもなく、事件を引き寄せる能力。どんな物語の主人公でもこの条件は必要ですがこと探偵物においては絶対的に必要不可欠な能力です。
自分にしか分からない「何か」で事件を知り、すぐさま駆けつけ事件を解決。中盤まで読んで予想したのはそんな名探偵像でした。しかし後半で明らかになったその能力と目的はその根本的なところから違っていて、今までにないタイプの探偵物を発見した喜びでいっぱいです。
井上真偽先生の推理小説に出てくる某探偵より、究極的に事件を解決する一之瀬推莉はエンターテイメント性充分の魅力的なキャラでした。
主人公にとってクラスの美少女は、憧れの存在。彼女の父親は大事件を解決した刑事だ。ミステリーファンの主人公にとってはそれだけでも、彼女は魅力的だった。そんな彼女は、学校にいる時、時間を問わず意味不明な言葉を発して、教室から走り出る。皆が「またかよ」と思っている中、主人公だけは、彼女を追う。彼女が何をしているのか知りたいからだ。
しかし、いつも彼女を見失う主人公。さらに、その奇行の後には彼女の身だしなみが乱れている。
もしかして、彼女は知られてはいけないことをしているのでは⁈
そう思っていた主人公の前に現れたのは⁉
さて、美少女の奇行に隠された「謎」の正体とは?
是非、ご一読ください。
授業中に突然奇行に走るクラスメイトの美少女、一之瀬。そんな彼女が気になって仕方ない主人公、有栖川。彼女はなぜ、そんな行動を取るのか?今度こそ、その謎を突き止める!!——そう決心する有栖川くんだったが、実際にはなかなかうまくことが運ばず……。
いきなりバタバタと授業を放り出す一之瀬が、とにかくキュートで可愛い!そしてその理由を突き止めたくてジタバタする有栖川くんもどこかドン臭く、クスッと微笑ましい。読んでいる間中、頬が緩みっぱなしでした。
そして明かされる、一之瀬の隠し持った能力と、彼女から思わぬ申し出をされる有栖川。さあこれからどうなる!?
この先に展開するストーリーを思い描かずにはいられない、若々しい活気と瑞々しさに溢れたキュートな短編です。