光彩戦隊シャインレンジャー

作者 白里りこ

21

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Good!

 『普通の世界なら未熟は恥じる事ではない……だが、俺達の世界では、未熟な者に、“いつか”は、決して訪れない』……『ゴルゴ13(さいとう・たかお、リイド社、敬称略)』でデューク東郷が語った台詞を、本作の主人公ならどう受け止めるのか実に興味深い。
 お断りしておくが、私は本作の主人公を非難するつもりは毛頭ない。いわんや本作が未熟だなどと考えているのでも一切ない。
 なんとなれば、主人公他一同は立派に生き延びて使命を果たし続けているからだ。
 悪の組織との対決はお遊びでもおふざけでもない。毎日が命そのものをすり減らす真剣勝負であり、それは読んでいてひしひし伝わった。
 登場人物一同の心理が懇切丁寧に描かれる本作、作者は一人一人の人間らしさ人間臭さと、筋の展開において必然的に要求される冷酷さに葛藤し続けていることだろう。この先メンバーがどうなるのか注目したい。
 最後は、プロ意識について、やはりデューク東郷の名言で締めくくろう。
 『10パーセントの才能と20パーセントの努力……そして、30パーセントの臆病さ……残る40パーセントは……“運”だろう……な……』

★★★ Excellent!!!

シャインレンジャーのグリーン、恒輝は自分のミスによって兄であるレッドを負傷させてしまう。

その後任となったのは組織の秘蔵っ子、しかも女の子だった。

クセあり難ありのヒーローたちはそれぞれに事情を抱えていて、それがゆえに共感が持てる作品です。

王道であり、戦隊特撮ものとしては押さえてほしい点はしっかりと描写しておきつつ、それとは対照的に地道なトレーニングや恋愛模様やお疲れ様飲み会など、テレビではカットされたり語られなかったりする部分にもクローズアップするあたりも、小説ならではといったところでしょう。

悪の組織との戦闘だけでなく、ヒーローたちの中でどんどん変化していく人間関係、恋愛模様などにも、今後目が離せなくなった良作です。

★★★ Excellent!!!

悪の組織から人々を守る正義の戦隊の戦いがここにある!

 ……などと力を込めて始めましたが、作品は力を抜いて気楽に読める内容です。

 作者さんが意識して柔らかく描いているのではないかと、最新話(三章末)まで読んだ私は感じました。
 緊迫感あってもおかしくない戦闘シーンですら柔らかい雰囲気を感じる。
 仲間達の衝突の場面も同じく柔らかい。

 もちろん、内容は緊迫感ある場面なのです。
 でも柔らかい感想を持ってしまう。

 他にもある。

 レズビアン、ヘテロ、アセクシャルと、様々な性癖を持つキャラが出てくる。
 昨今、LGBTQの話題は社会問題の一つとしてあげられる。ニュースでも関連した話題をしばしば見かける。
 そして、この作品では敵を倒す際の鍵にすらなっている。

 つまり重要なポイントなのです。
 もっと深刻であったり、理不尽な空気を感じる内容でもおかしくない。

 しかし、自然に、さらっと差し込まれている。そのうえ作者さんの柔らかい描写のおかげで、まったくと言って良いほど暗さに繋がるところがない。

 こんな風に、様々な性癖の方が社会に溶け込んでいられたらいいなと感じました。

 戦隊ものにはお約束の仲間との絆や恋愛話、そしてレンジャー達の密かな秘密。
 まんべんなく織り込んだ作者さんの技量にも感心させられました。

 まだ、作品内には秘密があり、それは明かされていない。

 今後どのような展開になり結末を迎えるのか、肩肘はらずに楽しめそうです   

★★ Very Good!!

弱そうなのに強い。
強いのに妙に幼い。

あちこちちぐはぐな新レッドに振り回されながら成長していくグリーンを中心に展開する、文字通りいろとりどりのジュブナイル小説。

一日一話、サクサク読めてすっきりする一作です。ぜひに。

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「第10話 貴方を守る」まで読了。

私の評価ポリシーにつき、未完の作品は星二つが最高評価。