小さな奇跡が連鎖していって、最終的は登場人物全員が幸せになる、というのが素晴らしいです。メル・アイヴィーを目にした人は、暖かい奇跡に包まれる、そんな雪の日のお話。奇跡+思いやりで作られるハッピーエンドが私達の心も暖めてくれます。
メル・アイヴィーが起こしたちょっぴりの魔法——。それが連鎖していく時、街中に幸せの音が訪れる。(うわあああああーーっ!一万文字以内で群像劇やっちまいますか!ハイレベル過ぎて死ねる!!尖り過ぎ!盛り過ぎ!贅沢過ぎて、何も言えねぇ!!)……ゴホン。雪の降る日に、皆様も公園に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。騒がしくなったと思ったら、そこにはきっとイタズラ好きなメルの姿が——。
グッジョブです!これは舞い降りた。カクヨムに僕が来てから最大級のスタンディングオベーションを送りたいです!1万字以内での9話構成。「どういうこっちゃ」と思いましたが、群像モノ的な多視点移動から、紡がれる一本の物語。言葉はシンプルにリズム良く。緻密な構成と、溢れ出す優しさをともに備えて……。作者の想いの深さと、暖かさがジワリジワリと、読者の心の中に染み込む作品です。メル・アイヴィー企画。終盤で来た、本物だと、僕は思います。
日常における様々な人たちの振る舞いや情景。少しずつ、あるいは突如としてずれてしまった人と人との連関に奇跡が舞い降りる。 短編とは思えないほど、様々な視点や感情が立体的に織り交ぜられた心温まる物語です! 心の声に耳をすましながら、大切な誰かを想ってみる。そんな些細なことが、とても大切なんだと、改めて思いました。
真っ白い雪と共に、メルの歌声が全てを包み込んでゆく。大切なことを忘れそうな心。悲しみに暮れてしまった心。疲れて沈み込んだ心たちを。舞い降りるスズメたちは愛らしく。見守るメルの微笑みはあたたかい。ふわりと心へ語りかけてくる物語は、手を伸ばし触れた瞬間から、離れられなくなるような心地よいあたたかさに満ちていて、とても幸せな気持ちになりました。この公園で真っ白な女の子を見た人には、素敵なキセキが訪れる――。ありがとうございます!
読み終わった時、心が温かくなるような物語です。蹴っ飛ばした小石から始まるバタフライエフェクトが効果的に数々の人物を繋いで行き、最後のまとめ方も綺麗です。メルのキャラクターへの味付けも絶妙で、彼女を三人称で描くことよって彼女自身の謎めいた魅力を維持しつつ、バタフライエフェクトの過程を見守る彼女の様子にその人柄の一端を垣間見ることができます。歌というテーマもうまく物語の中に取り込まれており、非常に完成度の高い短編だなと感じました。