最新話「第四章 その3 新顔ミュージアム」まで読んでの感想です。
年間来館者数5000人。
財政難に、少ない利用者数から閉鎖が決まりかけた船出市立郷土博物館。
主人公のあずさは、博物館で非正規として働く19歳。
彼女はほとんど博物館のことを知らないため、読みながら博物館のことを主人公と一緒に知ることができます。
ミュージアムが舞台、さらに一度閉鎖が決まりかけるなど
どこかで聞いたことのあるリアルな設定に、
さらさらと読めるライトな書き味が魅力です。
なにより、ただの再生物語だけではない、特に後半の設定は、
現実の一歩上を行く物語になっていると思います。
続きがどうなるのか、そしてエンディングは?
ミュージアム好きに送る、ミュージアム再生物語。
いくつかミュージアムものの作品を読んでいますが、
ここまで直球勝負の作品はなかなか見たことがなく、
こんな物語が読んでみたかった! という作品です。
旭山動物園の再生物語などお好きな方にお勧めです。