まだユリーガノで消耗してるの?
旅先で色んな人に会ってみた(1)
皆さん、どうも。異世界プロブロガーのはばけんです。
タイトルも少し変えてみました。「まだユリーガノで消耗してるの?」 自分への問いかけでもあり、ちょっとした自虐ネタでもあり(自虐すぎて笑えない←)
前回の記事を書いてから2日くらい、何もやる気にならなくて家でボーッとしていました。とはいえ、テレビがあるわけでもなく、動画サイトが見られるわけでもなく、ただただ音楽をシャッフル再生して、歌詞を思い出してみたり。
シャッフル再生っていいですよね。昔はそんなに好きじゃなかった曲も、改めて聴いてみると「お、いいな」って思えたりする。
それでもいつもの癖でブログの管理画面をチェックするとPVがしっかり回ってたりして、複雑な気分になります。
応援のコメントを見て「実際の僕はこんなにダラけてるよ」なんて苦笑いしたり、「次の記事書かなきゃ」なんて漠然とした焦りが出たり。
***
そして今朝、こんな状態が続いたら本当にダメだ、と最低限の荷物だけ持って旅行に出発しました。
とはいえ、別に電車があるわけじゃないから、気軽に遠くへ行けるわけじゃないんですよね。移動手段は馬車一択。
乗り込んでからも馭者のおじさんに行き先をどう伝えるか悩みましたが、たまには本当に目的がないのも良いだろうと思ってこんな風に話しました。
「あの、おじさんが一番好きなご飯のあるお店に連れて行ってくれませんか?」
「あ? ご飯? んん……じゃあ北にある『イロップ』にするかな」
こんなアバウトなお願いも聞いてもらえる。なんかほんわかしますね。
「よし、飛ばすぞ!」
「え? いや、その、別に急いでないので飛ばさなくても——」
「イヤッ!」
ガタガタガタガタガタガタガタガタガタ
「あがががあががががががががが」
このあたりはもうお約束ですね。笑
まだ日が高いうちに「ここだよ!」と到着したところは、王都からそんなに離れていない、「イロップ」というお店でした。一見、ホントに何の変哲もない酒場、というか外装も酒場っぽくないかも……?
「あの、入れますか?」
「いらっしゃい! お、君、はばけんだよね! どうぞどうぞ!」
迎えてくれたのは、40歳くらいのヒゲが似合うダンディなマスター。すぐにフランクに話せるので、名前が知られてるというのも悪くないです。
「あ、ソクワトがある」
「それ、今日のオススメだよ」
ソクワト、随分前にも紹介しましたね。
ミンチにした肉と根菜を詰めた短い揚げ春巻きに、紫色のソースをつけて食べるという、色合いの悪い料理ですw
[異世界に転移したらこれ食べんしゃい! ユリーガノの美味しい家庭料理5選]
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887528809/episodes/1177354054887681302
これがすごくおいしい! 根菜のコリコリ加減とお肉のモチモチ感が絶妙! 他の料理も丁寧に作っているのが分かります。なるほど、馭者さんがオススメだったのも納得ですね。
話によると、マスターがアルコール好きじゃないので料理メインの酒場にしたらしいです。一応お酒も置いてあったので、ウィスキーを頂きました。
飲んでると、来客が。
「マシェンおばさん!」
「あれ、はばけんじゃない。あ、ビールといつもの」
酒屋でお馴染みのマシェンおばさんが食べに来ました。ここの常連で、よく馬車で来るらしいです。
「珍しいね、こんなところに来るなんて。どうしたんだい?」
「いやあ、ちょっと色々あって……」
自分の抱えてる悩みみたいなものを、ポツリポツリと吐き出しました。誰かにこういう悩みを話したの、こっちに来て初めてかもしれません。
するとマシェンおばさんは、グラスのビールをぐいっと飲み干して僕の方を向きました。
「……かーっ! ビールは美味いねえ!」
「僕の話聞いてましたか!笑」
「聞いてたよ。笑 まあ無理に書くことないじゃないか。ここには幾らでも仕事があるし、普通に働けるんだろ?」
「そう、ですね」
何だか随分気が楽になりました。
僕はきっと、こういう当たり前のことを、ブログ関係無い誰かに言ってほしかったんだなあ。
「よし、今日は飲もう! アンタ、この子にもう1杯、ウィスキー!」
「アンタ……?」
「ああ、はばけんは知らなかったのかい。アタシの元旦那だよ、この人」
「そうそう、腐れ縁ってヤツでね」
「ええええええっ!」
酒好きで酒屋を始めたおしゃべりマシェンさんと、酒が苦手で食事処を始めた少し無口なマスター。体質も性格も反対ですけど、なんだか仲良さそうで楽しかったです。笑
***
日も落ち始めた頃、食事が終わりました。近くを散歩するというマシェンおばさんとも別れ、再び1人になって馬車の待合所へ。
ただ、次に行くところは決まっていました。
酒場で魔法の話になったときに、カーニタッドさんの家が割と近いと教えてもらったんです。
カーニタッドさん、以前インタビューした魔術師ですね。
[貴方を魔法の国にご招待!? 魔術師にインタビューしてみたよ!]
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887528809/episodes/1177354054887752924
今日は魔法研究の仕事はお休みらしいという話だったので、ご自宅に突撃してみました。
玄関のドアを叩くと、ふさふさの銀髪と顎ひげがオシャレなカーニタッドさんの登場です。
……赤ら顔で。
「あの、お久しぶりです!」
「おお、はばけんじゃないか! 今ちょうど飲んでたんだ! お前さんも飲むぞ!」
完全にデキあがってたw この人酒飲むと結構トークがひどいんだよなw
「これはカミさんには内緒なんだけどな? この前仕事で出会った女の子と飲みに行ったら、結構こっちに気がある感じ出してくんだよ。ちょっとした休憩スペースあったから(自主規制)したら、向こうも積極的に(自主規制)してきてよ! 思わず(自主規制)までしたぞ!」
もうダメだこの人w こんな魔術師いやだw
結局カーニタッドさんのバカ話を聞くだけの楽しい(?)会でしたけど、帰る間際に良い言葉をもらいました。
「カーニタッドさん、何のためにお金稼いでるか、とか考えたことあります?」
「ああ? なんだろうねえ……俺が俺自身を許せるね、頑張ったから酒飲んでいいって。笑 別に他の許し方もあると思うけど、金貰ったってことはきっと誰かの役に立ったってことだから、『人の役に立ったから、俺は今日も楽しくしてていいんだ』って思えるよ」
なるほど、何か、ストンと心に落ちた気がしました。
***
すっかり夜になり、そこからまた馬車に乗って北上。今日最後の目的地に向かいました。
ユリーガノ北部に住んでいる、プロブロガー仲間のヨコシマタイチです。
異世界ブロガーネットワーク仲間として、一緒にワインも作りましたね。同い年のイイ奴です。
[ブロガーのみんなでワイン造り&ネットワークを一旦抜けて僕は王都へ戻ります]
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887528809/episodes/1177354054888061746
既にチャットは抜けてますけど、前に「山間の薬屋さんの近くに家がある」って話をチャットで聞いてたので、記憶を頼りに近くまで来て、歩いていたおじさんに聞き込み。無事に家を見つけることができました。
「うす、タイチ」
「おお、はばけん!」
そこから明け方まで遊びました。ペンと紙があったので、本当に昔懐かしい遊びを。
3桁の数字当てをやったり、ペンを滑らせてゴルフゲームやったり……久しぶりにやったからかメチャクチャ熱中しちゃいましたね。笑
僕から何も話さなかったことで何か察してくれたのか、タイチはブログのことは何も話さずに、一緒に過ごしてくれました。ひょっとしたら僕の記事を読んで、ブログで悩んでることを知っていたのかもしれません。
今はタイチは寝ていて、彼の家にある魔法で構築した疑似ネットワークからブログを書いています。別に皆さんに見せる内容でもないけど、残しておきたくなったので。
明日からどこを巡ろうか。何か良い旅になりそうで、少しだけワクワクしています。
またこのブログでお会いしましょう。
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