僕とわたしの物語

久しぶりに五感を揺さぶられた作品かもしれない。
「宙見市」と言う小さな地方都市を舞台に、少年と少女が「黒い影」と呼ばれる異星の謎を追いかけて行く。
魔法が使える訳でもなく、ずば抜けた能力を発揮できる訳でもない二人がAR(拡張現実)デバイスの普及する世界を疾走する姿。
その様子は作中に散りばめられたテクノロジーとは別に、どこかノスタルジックな場所へいざなってくれる不思議な作品だ。
街、人、空、海・・・すべてにおいて匂いたつ表現は筆者の独特の文章表現のせいだろうか。
読み進めながら、気が付くと登場人物の「月島宗典」「千川柚子乃」と共に宙見市を一緒に駆け抜けようとする錯覚すら覚える。
「STAY HOME」が叫ばれる中、ちょっぴり窮屈に感じたのであれば二人と共に宙見市を冒険してはどうだろう。
これは筆者が紹介する通り、「すこしふしぎ(SF)」を追いかける、少年と少女の物語だ。

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