ミドルフェイズ
■固定イベント
●シーン7:覚醒――エージェントとの戦い(全員)
◆解説
覚醒したPC1と、合流するPC3、PC4。
協力して襲いかかるFHエージェントを撃退する。
▼描写1
PC1はオーヴァードの力に覚醒した。
駆けつけたPC3とPC4がそれを目撃する。
さあ、キミたちの力でFHエージェントを撃退せよ。
◆戦闘
FHエージェント(トループ)×2〜3
▼セリフ(志波光司)
FHエージェントを倒したキミたちを見て、志波光司が満足げな笑みを浮かべた。
「ほう。それが自らの意思を持つか。面白い」
「いいだろう少年。それをしばし君に預けよう」
「だがゆめ忘れるな。それは私の所有物だ。やがて必ず私のもとに返ってくるだろう」
「なぜなら……。それがこの世界を生きるには、優しすぎる。そして優しさとは弱さだ」
「いずれ、自らの存在に耐えられなくなることだろう」
◆結末
戦闘に勝利したら、志波光司が撤退してシーンを終了する。
●シーン8:危険な存在(全員)
◆解説
FHエージェントの襲撃後、UGN・N市支部に集合したPCたち。
そこで各々の情報共有をしつつ、今後の方針を決める(PC1へのオーヴァードについての説明など)
話し合っているPCたちに相葉辻利が「クリスは危険だから厳重に拘束したほうがいい」と進言する。
▼描写
キミたちは一度UGN・N市支部に集まり、今後の方針について相談をしている。
そこへ相葉辻利がやってきて、クリスに対する処置についてキミたちに進言した。
▼セリフ(相葉辻利)
「なるほど……そんなことがあったのですか」
「クリスという被検体の身柄は、UGNのもとで拘束させてもらいます」
「重要度Aの施設に、厳重に幽閉しておきましょう」
「彼女はファルスハーツの実験の産物です。どのような危険が及ぶかわかりません。それに、ファルスハーツに奪い返されるわけにはいかないのです」
「彼女は幽閉しておくべきです。なぜわからないのですか!」
◆結末
クリスを拘束しておくか、PCたちが連れて行くか、自由にするか。
今後の方針の相談が終わったらシーンを終了する。
■情報収集
◆ジャーム化事件の現場
〈情報:噂話〉〈情報:裏社会〉8
ジャーム化事件の現場には、青白い光の
また、PC1がクリスと出会った場所にも同じような光の残滓があった。
◆志波光司
〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈情報:裏社会〉9
志波光司は、かつてUGNに所属する研究者だった。
レネゲイドウィルスに関する研究の第一人者で、非常に優秀なエージェントだった。だが「レネゲイドをより進化させるべきだ」などといった危険な思想もたびたび口にしていた。
アルフレッド・J・コールドウェル博士がFHに移転した少し後に、志波光司も自身の研究資料を持ってUGNを離反した。
また、レネゲイドビーイングについての研究も行っていたという。
シンドロームはノイマン/モルフェウス
◆志波光司の研究
条件:「◆志波光司」について調査終了後、調査可能
〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈情報:裏社会〉15
志波光司は、
また、賢者の石に命を宿すという不可解な目的の研究をしていた形跡もあった。
※ 個々の賢者の石には、それぞれ個性(意思)が存在するともいわれている。
◆情報収集: 青白い残滓
条件:「◆ジャーム化事件の現場」について調査終了後、調査可能
〈知識:レネゲイド〉8
トリガーイベント「●シーン:賢者の石<レネゲイドクリスタル>」が発生する。
■トリガーイベント
トリガーイベントは、ある条件を満たすことで発生するシーン。
●シーン9:
条件:青白い残滓について調査した
◆解説
ジャーム化事件の痕跡を調査・分析した結果、賢者の石のレネゲイド反応が解析される。
それらの情報を統括した結果、またはさらなる調査によってクリスの正体が賢者の石ではないかという仮説が生まれる。
▼描写
情報収集の過程で、青白い光の残滓に発生しているレネゲイド反応の解析を行った。
その解析結果を、相葉辻利がキミたちに報告する。
▼セリフ
「あなたたちの発見したレネゲイド反応の解析の結果が出ました」
「どうやら、このエネルギーの波形は、過去に発現が確認された賢者の石<レネゲイドクリスタル>のものと類似しているようです」
「さらに、ひとつひとつは小さいものですが……研究所・ジャガーノートからも複数のレネゲイドクリスタルの反応が確認されました」
「賢者の石は、レネゲイドウィルスの結晶体です。触れるだけでオーヴァードやジャームに感染してしまうという話すらあります」
「ずいぶんときな臭くなってきましたね。ファルスハーツめ、一体何を企んでいるのでしょうか……」
▼条件つきの判定
このシーン内でPCが「クリスの正体が賢者の石ではないか」という意見が生まれなかった場合、以下の情報収集判定を行う。
◆クリスについて
〈情報:FH〉〈知識:レネゲイド〉7
クリスから発生しているレネゲイドのエネルギーを解析した結果、彼女の体からは賢者の石と同じ波形のエネルギーが観測された。
彼女の正体は、賢者の石と関わりがあるのではないかという話も上がっている。
◆結末
クリスの正体が賢者の石ではないかという仮説が生まれたら、シーンを終了する。
また、クリス本人にそれを確認した場合、自らの正体が賢者の石であることを明かす。
●インターミッション: クリスとの交流
◆解説
PCの侵食率に余裕があり、PCかGMに差し込みたいシーンがある場合、このタイミングで行うといいでしょう。
特に、クリスとPCの交流をする場面を演出できたら、今後の展開がより盛り上がるはずです。
●シーン10:クリスの迷い(PC1+任意)
シーン9終了後、任意のタイミングで発生。
◆解説
クリスがひとり、夜空を眺めながら自分の存在について迷うシーン。
自分がいると危険なのではないか? それなら、存在しないほうがいいのではないか? 自分のせいで、PC1を危険な世界に巻き込んでしまった……。
クリスがUGNに拘束されている場合は、対レネゲイド対策をされた独房で扉ごしに彼女と会話する。
会話が一区切りついたあたりで、志波光司が現れてクリスをさらっていく。
このシーンでは、PC1以外のキャラクターも侵食値を上昇させることで任意のタイミングでシーン参加できる。
▼描写1
UGN支部を抜け出したクリスは、ひとり夜空を眺めていた。
そこを通りかかったPC1が近づくと、彼女はぽつぽつと自らの胸の内に秘めた想いを語り始める。
▼セリフ(クリス)
「あ、PC1……」
「わたしは……危険な存在なのかな?」
「あの人(志波光司)は、私を使って危険な研究をしようとしている……それなら、私は存在しないほうがいいのかもしれない」
「それに、わたしのせいで……PC1を危険な世界に巻き込んでしまった。
だから……」
▼描写2
その時、赤い色をした水晶のようなものが現れた。クリスが悲鳴を上げながら、水晶に吸い込まれていく。
そこに志波光司が現れ、ぐったりとしたクリスを片腕で抱える。
志波は不敵な笑みを浮かべてキミたち語りかけた!
▼セリフ(志波光司)
「どうしてもこれが私の研究に必要になったのでね。預けたものを返却してもらいにきた」
「これはもとより私のものだ。決して逃れることはできない」
「ほう。お前もこれを望むのか? ならば我が研究所に来るがいい。私の研究の成果をもって、最大限のもてなしをしてやろう」
◆結末
志波光司の持つEロイスエフェクト【囚人の鳥籠】によって、クリスが連れ去られる。
シーンを終了する。
●シーン11:ジャガーノート
シーン10終了後発生。
◆解説
FH研究所、ジャガーノートへ突入する。
そこにはクリスを捕らえた志波光司が待ち構えていた。
戦いのさなか、志波が力を使うとクリスの身に変化が起こる。
▼描写1
キミたちUGNは、研究所ジャガーノートへと突入した。
研究所の中は赤と青の光が脈打つように壁に走っている。この施設では、いったいどんな研究が行われているのか。
おそらく、この先に志波光司が待ち構えていることだろう。
まずは研究所の内部構造を探るため、探索する必要がある。
◆判定
この判定に成功したら、以下の情報を得て先に進むことができる。
失敗した場合は、1D10侵食値を上昇させることで再度判定を行う。
〈知覚〉8
この研究所では、賢者の石<レネゲイドクリスタル>によるオーヴァードの強化の研究をしているようだ。
特に、EXジャームやレネゲイドビーイングとの類似点に焦点を当てた研究が行われた痕跡が有る。
レネゲイドクリスタルに個別の意思があることに注目したらしい。
端末から研究所の内部構造を把握したキミたちは、さらに奥へと向かう。
▼描写2
FHエージェントを倒しながら研究所を進むキミたちは、広く開けた場所に出た。
その部屋の中央で、志波光司が背を向けて立っている。
キミたちが近づくと、志波光司は振り向いて指を鳴らす。
部屋の奥のシャッターが開き、拘束されたクリスが姿を見せた。
▼セリフ(志波光司)1
「やはり来たか」
「ついに我が研究は成就した。これはもう用済みだ」
「最後に、完全なる賢者の石であるこれの力を使い、お前たちの相手をするとしよう」
◆戦闘
志波光司との戦闘を行う。
Eロイスエフェクト<賢者の石>を使った攻撃をするとき、以下の演出を行う。
拘束されたクリスの体から、青白い光が溢れ出し、志波光司の持つ武器に吸い込まれていく。
クリスは苦痛の声を上げながら
「これが完成された賢者の石<レネゲイドクリスタル>の力だ」
賢者の石の力で強化された一撃がキミたちを襲う!
攻撃後、クリスは力を失ったようにぐったりとうなだれた。
彼女の体が、わずかに薄く半透明になっているのがわかった。
▼セリフ(志波光司)2
「まさか、これほどとは……!」
「抜け殻ならくれてやろう。もはやこれに価値はない」
「よかろう。さらに奥に来るといい。そこで、我が研究の真髄を見せて進ぜよう!」
志波光司は<瞬間退場>によってジャガーノート深部へと撤退する。
▼描写3
クリスは拘束を解かれ、キミたちのもとへと落下してくる。(PCが望めば、受け止めることができる)
クリスの体はどんどん薄く、透明になっていく。
彼女の、最期の時が近づいていた。
▼セリフ(クリス)
「ごめんね、PC1……わたしは、ここまでみたい……」
「普通の女の子みたいに生きたかった……けど……わたしには、過ぎた願い……」
「わたし、みんなとあえてよかった……だから、ありがとう」
「さようなら……PC1」
◆結末
クリスは光の粒子となり、PC1の体の中に吸い込まれるようにして消えていった。
クリスに対するロイスをもっている場合、そのロイスはタイタスとなる。
シーンを終了する。
●シーン12:ジャガーノート深部
シーン11終了後発生
◆解説
ジャガーノート最深部へと進むため、最後の情報収集を行う。
PCの侵食値が上がりすぎている場合、マスターシーンとして処理してもいい。
このシーンへの登場は、PCごとに任意に決める。
▼描写
キミたちはジャガーノート深部へと突入した。
そこで、キミたちは最後の電子ロックの解除、および研究資料の探索を行う。
◆情報収集:ジャガーノート深部
〈情報:ウェブ〉9
研究の末、賢者の石をもとにしたレネゲイドビーイングを生み出すことに成功した。
通常の賢者の石より遥かに強い力をもっており、周囲や触れた者に対するオーヴァードの感染もある程度コントロールできるようだ。
これにより、計画は飛躍的に進行した。
――人類オーヴァード化計画。厳選された強いオーヴァードだけが生き残る世界を。
◆結末
情報の調査が完了したら、シーン終了。
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