オープニングフェイズ

●シーン1:謎の少女(PC1)

◆解説

 PC1と謎の少女・クリスの出会い。

 非日常へのいざないを感じさせるような神秘的なシーン。


▼描写

 雨の日、PC1が一人で街を歩いているとき、裏路地の方に雷が落ちる。

 落雷の起きた場所には、薄青色の髪の幼い少女が、裸で倒れていた。


▼セリフ

 PC1が近くによると、少女が目覚める。

「あなたは…………?」

「ここは……?」

 PC1が答えると

「そう。わたしは、あそこから抜け出すことができたのね……」

「わたしはクリス。ある研究施設から逃げ出してきたの」

「助けてほしい。きっと、あのひとがわたしのことを探しているから」


◆結末

 PC1がなにかアクションを起こしたら、シーンを終了する。

※ PC1がクリスを放ってどこかに行こうとした場合、クリスはまるで生まれたばかりのひな鳥のようにすぐ後ろをついてきます。




●シーン2:連続ジャーム化事件の調査(PC3)

◆解説

 住人が相次いでジャーム化するという事件の調査に追われるUGN・N市支部。

 PC3に、エージェントの相葉辻利からファルスハーツの研究所”ジャガーノート”で非人道的な実験が行われているという報告がある。

 PC3は、ファルスハーツ(以下FH)の企みについての調査をすることになる。


▼描写

 ここはUGN・N市支部。キミたちエージェントは、住人が相次いでジャーム化するという謎の事件の調査に追われていた。

 そんな中、PC3は相葉辻利からの報告を受ける。


▼セリフ:相葉辻利

「PC3支部長」または「エージェントPC3」

「ジャガーノートと呼ばれるFH研究所があるのですが、そこから強力なレネゲイド反応を感知しました。

 FHはそこで非人道的な実験を行っているという噂もあります」

「それともう一つ。N市のとある高校の近くでこれと類似したレネゲイド反応が確認されたとの報告がありました」

「しかも、こちらはかなり強力なもののようです。事の次第によっては、早急に実験を止めなければならない」

「さっそく調査に入りたいのですが……我々には、人手が足りません」

「そこでPC3(支部長)、N市の高校近辺の調査をお願いないでしょうか?」


◆結末

 PC3が承諾すると、相葉辻利は笑みを浮かべる。

「必ず、この日常を守りましょう……それが、我々の使命なのですから」

 PC3がN市の高校の近辺の調査に出かけたところで、シーンを終了する。




●シーン3:ファルスハーツの研究者(PC4)

◆解説

 場所はN市のUGN支部。

 PC4がUGNエージェントの相葉辻利からの呼び出しを受ける。

 相葉辻利から志波光司の捕縛、または排除を依頼される。

 相葉辻利は、志波光司がFH研究所で危険な研究をしている可能性があることを伝える。


▼描写

 UGN・N市支部にキミは呼び出しを受けた。

 キミを呼び出したのは相葉辻利というエージェントだ。

 相葉辻利は、キミの前に一枚のFHエージェントの写真を差し出す。

 そこに写し出された男に、キミは見覚えがあった。


▼セリフ

「よく来てくれました。PC4」

「こちらが今回のターゲットです」写真を差し出す。

「志波光司。UGNを離反し、ファルスハーツに身を置いた研究者です」

「かつてレネゲイド研究の第一人者として、UGN内で高い評価を受けていました……ですが、ある時をさかいに突然、その研究資料を持ち出してUGNを離反した男です」

「この男が、現在FHの施設を使って危険な研究をしているという情報が入っています」

「あなたには、この男の捕縛、または排除をお願いします」

「志波光司はオーヴァードとしても非常に強い力を持っています。あなたにしか頼めません。

 よろしく頼みますよ。PC4」


◆結末

 ”あの男に引導を渡すため、君は捜索を開始した。”

 PC4が依頼を受けたところで、シーンを終了する。




●シーン4:潜入任務(PC2)

◆解説

 UGNの訓練所で、相葉辻利からPC2に依頼が入る。

 PC2は、転校生としてPC1の通う学校に潜入することになる。

 

▼描写

 UGNの訓練施設にいるキミを、相葉辻利が訪ねてきた。

 どうやら、キミに特別な依頼があるらしい。


▼セリフ

「FHの研究所から逃げ出した被験体がいるのですが、その被験体はN市の高校の側で目撃されているらしい」

「被験体は、現在とある学生(PC1)と接触して現在行動をともにしていることがわかりました」

「我々としてはすぐに回収したいのですが、まずはFHにさとられないよう情報がほしい。なので、キミにはN市の学校に潜入し、その学生の監視・保護、および被検体の調査を頼みたいのです」

「なにか事が起こるまでは、目立つ行動は控えてください。よろしく頼みますよ」


◆結末

 PC2が任務を理解したら、シーン終了。




●シーン5:クリス

◆解説

 PC1がクリスを自宅に連れ帰っている場合は、自宅のシーンから。

 そうでない場合は、場面に合わせた演出を行う。

 クリスを今後どうするかを決める。


▼描写

 ※ PC1の設定やその時の状況に合わせて、適時描写をする

 クリスはPC1の過ごす日常の風景に興味津々だ。

 部屋の中の荷物をひっくり返したり、ベッドの下に隠したエッチな本を見つけたりと大騒ぎをしている。

 両親や兄弟などを登場させる場合、クリスは興味を持つが、触れようとすると慌ててPC1の後ろに隠れる。


▼セリフ(クリス)

「PC1、これなに?」

「わたし、もっといろんなことが知りたい」

「わたしに……触れてはダメ」

「わたしに触っていいのは、PC1だけ」


◆結末

 この場面でのロールプレイが終了したら、シーンを終了する。




●シーン6:下校途中での襲撃(PC1、PC2)

◆解説1

 PC2がPC1の通う学校へと転校してくる。


▼描写

 次の日、PC1はいつものように学校に登校した。

 だが、今日はいろいろと特別な日だ。

 まずクリスがいる。彼女はちゃんと家で留守番ができているだろうか。

 また、今日は転校生が来るらしい。


▼セリフ(先生)

「今日は転校生がいる。PC2、入ってくれ」

「お、PC1の隣の席が空いているな。PC2はそこに座ってくれ」


◆解説2

 学校の放課後、下校のときにPC1はPC2と出会う。

 さらに、そこへ家から抜け出してきたクリスが現れる。


▼描写

 そうして、下校の時刻がやってきた。

 家に帰ろうとしたPC1の前に、PC2が現れる。

 さらに、下駄箱のあたりで遠くからこっちを覗いている幼い少女がいる。

 クリスだ。どうやら、家を抜け出して来てしまったらしい。


▼セリフ(クリス)

「来ちゃった」

「ここが、学校? わたし、初めて見た」

「ともだち、素敵だね……いいな」


◆解説3

 下校の最中PC1、PC2、クリスの3人は志波光司の連れたFHエージェントたちに襲われる。

 多勢に無勢でワーディングもある中でPC2だけではPC1やクリスを守りながらの戦いは不利だ。

(クリスにはワーディングの影響はないが、PC1を置いて逃げることはしない)

 やがて追い込まれ、絶体絶命の状況に陥ったとき、クリスがPC1に語りかける。

「力が欲しい?」

 クリスの賢者の石としての力により、PC1はオーヴァードに覚醒する!


▼描写

 下校の途中、キミたちの前に科学者風の男と、彼の連れた黒服のエージェントたちが立ちふさがる。

 科学者風の男を見て、怯えるクリス。

 PC2は気づく。彼らはオーヴァード、FHエージェントだ。

 FHたちは、クリスをこちらによこせと迫ってくる。だが、彼女をFHに渡すわけにはいかない。

 だが、多勢に無勢、なおかつ一般人であるPC1とクリスを守りながら戦うことは困難だ。

 絶体絶命の中、クリスはPC1に問いかける。


▼セリフ(志波光司)

「ほう。君がそれを拾ってくれていたのか。感謝する」

「だが、それは私の落し物でな。返してもらいたいのだよ」

「拒否をするか。ならば力ずくで返却してもらうとしよう」


▼セリフ(クリス)

 志波光司が手を掲げると赤い宝石のようなものが浮かび上がり、正体不明の力によってPC1が弾き飛ばされる。

 その時、駆け寄ったクリスがPC1にささやきかける。

「あなたは、力がほしい?」

「あなたがそれを求めるなら……わたしはあなたに力を与えることができる。

 でも、その力を手にしたら、あなたはきっと二度と”普通の日常”に戻ることはできない」

「それでも、あなたは……みんなを、大切なものを守るための力……それを求めるの?」

 力を求めると答えると、クリスは微笑みを浮かべる。

「そう……わかった」

「あなたに、力を授けるよ」

「オーヴァードの力を」


◆結末

 クリスの問いに力がほしいと答えると、PC1が覚醒。PC1の侵食値が1D10上昇する。

 PC3、PC4がその場に駆けつけてくる演出をしてシーンを終了する。


※ このシーンが終わったタイミングでPC紹介をする、テーマソングを流すなどの演出をするとよいでしょう

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る