第124話 ひとりごと
こんにちは、文野さとです。
この長い物語におつきあいくださり、どうもありがとうございます。
私がこの物語を書き始めたのは、もう十年くらい前のことになります。
その頃はまだ、ぷんにゃごと言うハンドルネームで、自サイトで連載していたのですが、その時の反響は今思ってもすさまじいものでした。
金曜日はノヴァの日、と毎週一回の連載だったのですが、レーニエに共感してくださったり、フェルやジャヌーを好きと言ってくださったり。
ファイザルがレーニエを捨てた場面では、たくさんのお叱りの言葉をいただいたものです。
そして完結した時にはたくさんのお祝いの言葉をもらい、私も仕事と戦いながら必死で連載してきた甲斐があったと思いました。
その後、一旦サイトから下げ、二年後、文や言葉の調子を整えて、再び「小説家になろう」サイトで連載を始めました。このサイトからはコンテストに参加できたので、大きなコンテストに応募したところ、7000作以上の応募作から、40作品の最終選考に残ってしまったのです。
そして、ある会社から出版していただくことになったのです。それはとても美しい本に仕上がりました。
けれども……。
物語の4分の1くらいを掲載した一冊目(第一巻)だけで打ち切りとなってしまいました。元々地味な作品で、思ったほどは売れなかったからでしょう。でも、作者としては非常にショックな出来事でした。
私の可愛い娘、レーニエをせっかく世に出すことができたのに、ダメになってしまったのです。もっと売れる作品を書けなかった私が悪い。
一度わずかでも世に出た作品は、もう他のコンテストには出せない規定(ほとんどのコンテストがそのようです)があります。
ノヴァはもう死んでしまうのか?
私は傷つき、いまでもまだ立ち直ってはいません。
だから、少しでも多くの読者さんに読んでいただき、一人でも多くの支持をいただけたら、何か打開策が見つかるような気がして、カクヨム様に転載したのです。打ち切った会社からは、今後のこと(版権についてなど)は柔軟に対応すると言う言葉をもらっています。
この会社から出した本の装丁は非常に美しく上品で、イラストも挿絵も美麗で私は非常に気に入っています。もしよろしければ、大手通販などで購入できますので、お手にとっていただけたらと思います。もし、少しでも部数が出たら、続編が出る可能性も上がるかと思っております。
ネットでタダで読めるものに、なんでお金を払わないといけないのか? と言う方もいらっしゃいますので、これは私のお願いです。
勿論、お金じゃなくても応援の方法はあります。通販サイトにレビューや評価をいただくことです。このカクヨム様の「いいね!」などでも構いません。なんらかの形で応援いただけると非常にありがたいのです。
とはいえ、熱心な読者様もいらして、ほぼ全ての章にハートをくださったり、感想やご評価をいただいたりしました。
こう言うことがどれだけ作者を励ますものか、作者だからわかります。
ありがとうございます。
「ノヴァゼムーリャの領主」は、私の中の最善のものを、結実させて書いた物語です。
レーニエもファイザルも、まだ私の中で生き生きと暮らしています。
どうぞ、彼らのためにご協力をお願いしたいです。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
そして、実はたくさんの番外編や、実は続きの第3部もあるのですが、長くなるし、需要があるかもわかりませんので、一旦これで筆を置きたいと思います。
文野さと
追記 2020年3月現在
小説家になろうグループ、ムーンライト様でこの作品の完全版を掲載しております。こちらに掲載していなかったエピソードも掲載予定ですので、もしよろしければ、こちらにもいらしてくださいませ。
【完結】ノヴァゼムーリャの領主 文野さと(街みさお) @satofumino
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