厨時代の世界観 現実編①
【厨時代】
国営会社及び同会社が運営する記憶集積型娯楽。
人々の記憶をデータ化し、仮想空間を導入したサーバーにユーザーとして取り込むことで、ゲーム内のルールに則った上でなら限りなく自由度の高い経験が出来る。
記憶をデータ化するためには、専用のヘッドデバイスが必要。
世界中でリリースされており、プレイヤー数は世界人口の半分である四十億人。このゲームの運営は、主に日本の産業の一つ。
日本政府は厨時代を用いて、日本国民の管理を行っている。
代表取締役は赤林檎。
【厨(中)二病】
十四歳前後の少年少女がなると言われている精神病の一種。過大な全能感と非社会的な思想を生む。
現在の統制された社会では見られなくなった。時代遅れの文献の中でのみ語られる。
【赤林檎】
厨時代の製作者。また、国営会社厨時代の代表取締役。
厨時代が国営化されるまでは、一介のエンジニアだった。
厨時代プレイヤーからは創造主として知られている。βテストを知るプレイヤーからは、赤林檎の性格の悪さを愛され、墓を造られている。
【ベーシックインカム】
日本国民全員に支給される最低限度の生活が送れる食料及び現金の配給制度。食料は個人の状態を確認し、栄養を補給するためのレーションとして支給。レーション以外の食料を食べる場合は、厨時代で食べることができる(田舎では個人の飲食店が生き残っているところもある)。
【士農工平制度】
AI技術が発達し、ほとんどの仕事がAIに代替され、人の大半が仕事をしなくてもよくなった現代において、古代の社会システムである士農工商制度をモデルに政府が発令した現代の社会システム。
平以外は、働きたい人や、政府関係者がなる。
士……政府関係者。条例の作成、外交などを担当。
農……生産者(農家だけではなく作家などもここに入る。赤林檎は農と工)。クリエイティブ職。
工……技術職。現代の社会システムにおいて必要不可欠な職。修理や保守業務が出来るロボットも増えたが、よりクリエイティブな部分や、非常事態時に備えて人手がいる。エンジニア・研究職。
平……ベーシックインカムを受給し、働かなくてもいい人。日本国民の大半はこれ。
働いている人は、旧来の価値観である働き甲斐と、多少のインセンティヴ、一部にのみ誇れる社会的地位が得られる。
【学校制度】
旧態依然とした時代遅れの制度。勉学によって子供たちの価値観の多様性を育み、生身の人間同士のコミュニケーションを多感な時期に学ぶことでより深い人間の創出を目的とするが、実態は詰め込み教育と管理されたクローズドコミュニティにおける馴れ合いである。
幼小中高までが義務教育。
【経験主義】
資本主義が全盛だった時代は、情報や物質的なものに価値があったが、現在ではそのほとんどが無料で手に入れることができるため、人々は経験に価値を置くようになった。
厨時代〜妄想が現実化するゲーム〜 鷹仁(たかひとし) @takahitoshi
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