切手

@ghost_of_95

第1話

魔法の切手を手に入れた。

切手を貼ると、貼られた物はその物にふさわしい場所に届けられると言う。

試しにいらなくなった本に貼ってみた。ゴミ箱に向かうのだろうか?そんなことを思っていると、本はふわりと浮き上がり窓から出て行った。慌てて追いかけていくと本が入って行ったのは古本屋。

なるほど、確かに捨てるのには勿体無かったな。

他にも試してみると、アイスは冷蔵庫へ、借りてたゲームは友人の元へ。


自分に貼ってみるとどうなるのだろう?

運命の相手のもとに連れて行ってもらえるのだろうか。

それとも自分に合った職場を教えてくれるのか。

ワクワクしながらほっぺたに切手を貼り付けた。

ピクリとも動かなかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

切手 @ghost_of_95

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ