他者の善意を推し量る。

 題名通りの内容の、短編である。しかし、訴えてくるものがある。
 善と悪。それに対して敏感であるということ。
 醜と美。その対比によって、暴かれるもの。
 『針と猫』のような趣がある作品だった。題名にひかれて、気付いたら、 読み終わってしまった。
 決して明るくはない。救いようもないと、感じる人もいるかもしれない。
 ただ、この作品は、他者の、読み手の、善意を推し量る量りなのだろう。

 是非、ご一読ください。