カシマさん、異世界を行く

お前の手をよこせ。

お前の足をよこせ。

この話、誰から聞いた……?

全国の小中学生を震え上がらせた都市伝説、カシマレイコ、もといカシマさん。
彼女は人々の認知により生まれた怪異だったが、その役目が終わろうとしていた。

現代日本では、カシマさんの周知率が極端に減少していたのだ。

人々が知っていなければ、神も怪異も存在できない理の中で、消える直前のカシマさんは目の前に垂れてきた蜘蛛の糸を天からのお迎えだと思って掴み、ついに日本から姿を消した。

と、思われたのだが目を覚ましてみればたどり着いたのはおどろおどろしい雰囲気の無縁塚。
連れてきたという神様は呼んだら呼びっぱなしの放任主義。
しかも消えかかっている自分の体はそのままに。

おっと?これはオワタ式というやつですな???

科学の…続きを読む