優しい世界のあるきかた

作者 くーよん

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★★★ Excellent!!!

魔王を討伐と引き換えに死んでしまった主人公が、平和だった子供の頃に戻る……というところから始まる話です。
ですが、これは、ただの追体験でもないし、人生のやり直しでもありません。
1人の人間が自分の心に向き合う様子を打ち明けられているような、そんな気持ちになる作品です。

★★ Very Good!!

一度、念願の魔王退治に成功した僧侶レオ。
しかし、引き換えに自分の命を落とす。
死に際に浮かんだのは、「エディが孤独になってしまう」という、幼馴染でありパートナーである、勇者エディへの思い。
それから時は遡り、十年前の旅立ちの地へ。
もう今度こそは、エディを一人にしない。
やさしい、とても優しい物語です。

★★★ Excellent!!!

タイトルでまず惹かれたのですが、序章の引力半端なくて、心を鷲づかみにされました。
私はとかく、心理が丁寧に描かれている物語が好きなのですが、主人公であり語り手でもある僧侶リオの心情描写が深く丁寧で、共感中枢をぐらぐらと揺さぶられます。

勇者とともに魔王を倒したリオはその最後の戦いで命を落としてしまう。
命と引き換えに世界を救った––––なんて清々しいものではなく、深い未練と後悔を抱いたまま意識を手放したリオは、なぜか次に目を覚ました時、失われたはずの故郷の村に戻っていた。……というはじまりです。

タグやあらすじにある通りの、死に戻り、やり直し、の物語なのですが、ストーリー自体は勇者と僧侶が神託を受けて魔王退治に旅立つというシンプルな王道モノ。
ですがその道行きを、リオはやり直し前の記憶を持ったまま一つ一つ選んでいかなければいけない。

ひとつ間違えたら『間違った未来』に突っ込んでしまうかもしれない、その重責と葛藤が読み手に伝わってきます。
やり直し前と後、救えなかった人と救えた人、という結末の対比も実に鮮やか。
そして、やり直すことで救えた人に今度はリオが、救われてゆく。
物語が進むにつれて、何を間違ったのかも、少しずつ明らかになってゆきます。

目指すものは途方もなく、リオが背負うのは誰にも肩代わりできない重責ですが、それでも道中のやり取りは温かく、コミカルです。
割と鈍いリオがほんのり逆ハ状態になってるのもまた、微笑ましい。
タイトル通りに、優しさを分けてもらえる物語です。
 
王道ストーリーがお好きな方はぜひご一読を。そして一緒にリオを応援しましょう。

★★★ Excellent!!!

大切な親友を一人ぼっちにはさせない。
これは、そんな優しい少女が10年の時を戻りやり直す物語。

時間を戻すってチート系? ではありません。
この物語は昔の無力な自分に戻りながらも、今度こそ失敗を繰り返さない為に必死に頑張る物語です。
心温まる友情、アクション、そして世界の謎。
ここに全ては書けません。是非読んでみてください。