王とは、民を背負い導く賢者であり個を許さぬ愚者である。

七大国、三巨星など物語を作る上で都合のいい数字の設定を用いているにもかかわらず、その登場人物、国家背景、そしてそれを取り巻く感情を複雑かつ単純にして綴った傑作である。全体を通してストーリーを際立たせているのは愛憎劇だがそこに戦国時代のような武を交えることによって憧憬を表現している。
男性だったら誰でも憧れる物語のキャラクター達が次から次へと出てきては、想いを託して行く全体の構成は、続編を期待させるが、それを押し並べて尚綺麗な終わりにすることで、ライトノベルとは思えない作品を読み終えた読了感に、物語の如く蒼き風が吹き抜けるようである。
とまあ、ここまで感想を書いてみたものの本作品に影響されすぎて文は長くなるわ、硬い言葉を使うわと、普段の自分じゃないような感じになってしまうぐらい読み応えと迫力を感じる作品でした。
暇潰しの惰性で読んでいた作品の中で、このような作品に会えるのもライトノベル、なろう、カクヨムの醍醐味です、お疲れ様でした。

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カルマの塔

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