ストーリーと文体の相性が抜群の一作。

「呪い」がキーパーソンの小説。内容もそうだが、文体も言葉一つ一つにどこか泥のような重みがこびり付いている。淡々と書かれていることがこれまた不気味である。
しかし、後半になるにつれて泥は少しずつはがれ落ちていく。あまり言うとネタバレになるので多くは語れないが、内容と文体が連動し、僅かずつではあるがうねりを伴って変化していく。
まさに「蛇」のような「呪い」のようなものを言葉たちから感じ取れた。面白かったです!

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