描写の文章は一文一文が短くて淡々と書かれていながら余韻が残ります。綺麗な話です。
優しさに包まれた、“ぼく”の不思議な物語……紙芝居をもとに書かれたとおっしゃっていましたが、紙芝居特有のものなのか、文と文との間の時間が魅力的に思いました。間(ま)があることで、心の中に一枚一枚の風景が広がっていくような体験をさせていただきました。桜と水車の描写も美しかったです。素敵な時間をありがとうございました。
ぼくとつな語り口で、しんみりと読ませてくれます。世代を超えて果たしきれなかった思いが成就する話は、何度読んでもほろっとしてしまいますね。