令嬢である必要はあれど、悪役令嬢である必要は無かった。
何より前世の記憶を持ってなくても、家柄と起こった事で辻褄あわせをして人物が全員登場出来ると内容だと思う。
そういう意味では「また悪役令嬢かよ」と思われて読まれない可能性があるのが残念でならない。
何故ならこれは、悪役令嬢物語じゃなくて女の子たちの生き様だと思ったからだ。
正直言って、泣いた。
何度も涙が溜まって、それを拭った。
令嬢物が好きな人にとっては、是非とも読むべき作品だと私は思う。
良家だから巻き込まれる物語。
子の親だから抱く葛藤。
幼い心が育んだ悪。
青年少女だから生む思い。
友だからこその感情。
そんなものが全部詰まってる、短くて長い女の子たちの生き様だと私は思った。
どの登場人物も丁寧にバッググラウンドが描かれていて、読んでいて先が気になり一気に読みました。
合理的な考え方を常に選択し、努力する主人公を始め、こんな人が周りにいたら素敵だなと思う登場人物が多く、魅力的です。
細かいディテールの描写、読んでいてわくわくしました。
作品中に描かれる豊富な知識量や見解も読んでいてとても楽しい作品です。
もっと続きが読みたい!
(70,74,75,76話の展開が、ここまでの丁寧な話の運びの印象と違って唐突だなと思ってしまったのと、SPの人たちは何時いて何時いないのか気になる…。※この挙げた話の部分も大好きな人は大好きな展開だと思います)